鳥取市内の釣具屋でカニカゴを購入!
大河川と海が近くにあるため、大型量販店でも釣具の品揃えが多い。釣具店の店員さんによるとカニカゴは人気商品の一つだという。試しに小型のカゴを3つ購入した。倍ほどのカゴもあったが漁獲高に応じて課金することにしよう。

続いてカゴを手繰り寄せるためのロープを100円ショップで購入。最後にカニをおびき寄せる餌を買うため、西日本の家庭の味方「ラ・ムー」に立ち寄った。

数ある鮮魚の中でもサンマやイワシなどの青魚は臭いも強く、集魚効果が期待される。

今回はでっぷりしたマイワシに望みを託すことにした。なんだかわくわくしてきたぞ……。
まずは広大な千代川からモクズガニの住処を探す
長いドライブの末、千代川の河口付近に到着。鳥取大橋から川を望むと、その広大さに驚く。川幅は200mほどあり、両面には護岸が施されている。一見すると画一的な河川だ。

広い流域の中で河口に来たのには理由がある。本来モクズガニといえば、川幅が狭く、浅い場所で見かける印象だが、取材を行った11月はモクズガニが産卵を終えて川を下る時期。モクズガニは河口域で産卵すると再び川を遡上することなく生涯を終える。
千代川では産卵の絡む8月1日~9月25日まで禁漁期間が設けられているため、以後の解禁期間であれば、おそらくモクズガニは河口に集まっていると予想したわけだ。ひとまずマップで水辺に出られるポイントを押さえ、カゴが仕掛けられる場所を調査することにした。
河川敷まで降りると川はすぐそこ。しかし、目前でススキやヨシなどイネ科植物の壁が立ちはだかる。藪を漕がないと水辺に出られないのだろうか。茂みの濃さに一日でアレルギーを発症しそうな恐怖さえ感じる……。

途方に暮れながら歩き続けると、たまたま人道を発見した。釣りでも有名な河川のためか先人が道を切り開いてくれていたのだ。感謝しながら道を進むと、ようやく水際に到着した。
橋の上から見た通り、石畳の護岸が延々と続く。人気こそないもののライバルが仕掛けたであろうカニカゴは散見される。

すでに戦いは始まっていたわけだ。
2025.04.07(月)
文=ぬこまた釣査団(大西)