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不器用な部分が似ているのかな。あそこまでではないですけど(笑)

――ご自身と共通する部分はありますか?

 似ているかはわからないですが、父親殺しという点は除いて、彼の行動において理解できないことは一つもないですね。理解できるからこそ、近しいものを感じます。

 たとえば好きな人に対する希望であったり、恩人への忠誠心が憎しみに変わったり、それでも前を向いて生きようとしたり、誰かの想いに触れて希望を見出したり……。葛藤を抱えながら、もがきながら、愚直に生きるたくましさは自分と通ずる部分があるのかな。僕はあそこまで不器用ではないですが、“もう少しうまく生きられたらいいのにな”と思う部分は似ているかもしれません(笑)

ーー月島軍曹での印象的なエピソードはありますか?

 いご草ちゃんとのエピソードがやはり圧倒的に好きですね。それ以外にも名シーンはありますが、月島の人となりを裏付けるバックボーンを知り、月島への印象がガラッと変わるポイントでもあるので。ここで月島のことが好きになるファンはきっと多いはずです。

―ー作品内では月島さんの故郷として佐渡島が描かれていますが、佐渡島へ訪れるのは今回が初めてだそうですね。訪れる前は佐渡島についてどんなイメージでしたか?

失礼な話ですが、単に金山や島流しというイメージが強かったです。でも今回訪れるにあたって自分でも改めていろいろ調べてみると、佐渡金山が栄えた時代、北前船の寄港地として発展した時代など、さまざまな時期に多くの人々で賑わっていた歴史を知りました。

 そうして栄えられるということは、それだけの金や富が集まっていたのはもちろんですが、それ以外に海や山など、自然の資源も豊富な場所なのだろうなとは想像していました。

2025.03.29(土)
文=CREA編集部
写真=佐藤亘
動画=VECKS
ヘアメイク= 中嶋竜司
スタイリング=伊藤省吾