
新潟県の北西部、日本海に浮かぶ佐渡島は沖縄本島に次ぐ大きさを誇る本州最大の島。特別天然記念物のトキが日本で唯一生息するなど、豊かな自然が息づくこの島は、かつて金の採掘で栄え、日本全国から多くの人が集まる鉱山都市でもありました。2024年には当時の佐渡金銀山の歴史的価値が認められ、世界文化遺産に登録。“世界遺産の島”へとなった佐渡。
そんな“世界遺産の島”の独自の文化に触れる、感性を刺激する旅へ、俳優の山田杏奈さんと訪れました。
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往時の面影を残す鉱山町・相川


金銀山からおよそ1km。佐渡が天領となり奉行所が置かれた場所が相川の町でした。ゴールドラッシュに沸いた相川には全国各地から人が集まり、なんと当時はこの町だけで5万人もの人が住んでいたといいます。


奉行所と金銀山を結ぶメインストリートが京町通り。さまざまな職業の人々が集まって多くの商店が軒を並べた通りは、今でも往時の面影を残しています。
通りには、当時の状態をそのまま残した歴史的建造物も残っています。昭和29年に新潟刑務所相川拘置支所として開設され、昭和47年まで実際に使われていたという「旧相川拘置支所」や「旧相川税務署」もそのひとつ。特に、「旧相川拘置支所」は現存する木造拘置所として全国的にも珍しいのですが、館内は自由に見学できます。雑居房や独居房、医務室、面会室などがほぼ当時のまま。
近年は移住者も増えていて、ガシマシネマという佐渡唯一のミニシアターも出来ているなど、新しいカルチャーの風も吹いています。
「昔からの町並みをこうしてしっかり保存されているのがいいですね。6月にはお祭りがあるそうですし、また気持ちのいい季節にふらっと来てみたいです」(山田さん)


2025.03.15(土)
文=CREA編集部
写真=杉山拓也
動画=さどやニッポン
ヘアメイク= 菅長ふみ
スタイリング=中井彩乃