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世界遺産の島・佐渡島【宿根木篇】
世界遺産の島・佐渡島【はんぎり篇】
世界遺産の島・佐渡島【工藤阿須加さんインタビュー】

新潟・北西部の日本海に浮かび、特別天然記念物のトキの生息地やかつての金鉱山で知られる佐渡島。一周わずか280kmと小さな島は、対馬海流の影響により冬の平均気温は本州より1〜2度暖かく、夏は本州より1〜2度涼しいなど、一年を通して過ごしやすい場所でもあります。
そんな佐渡に残る原風景や独自の文化に触れるべく、映画『ゴールデンカムイ』で演じた月島 基の故郷として縁のある俳優・工藤阿須加さんとともに聖地巡礼の旅に訪れました。
のどかな田園風景のなかを走り、まず最初に訪れたのは「宿根木(しゅくねぎ)」。かつての港町の栄華を感じられる風情豊かな宿根木の魅力をご紹介。
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佐渡の3分の1の富が集中!? 寄港地として栄えた「宿根木」

宿根木は佐渡南西部、小木海岸の入り江にある小さな集落。日本の重要伝統的建造物群保存地区に指定されており、江戸時代から明治時代にかけての面影が色濃く残っています。
かつては日本海航路の要所として発展し、とくに北前船の寄港地として栄えました。北前船とは、江戸時代から明治時代にかけて日本海の沿岸を往来し、北海道から大阪方面へ物資を運んでいた商船のこと。
そのため船主や船大工、船乗りなどが多く住み、造船技術が発展したことで宿根木は経済的にとても豊かでした。佐渡の富のじつに3分の1が、この小さな集落に集中していたと言われるほど! 約1ヘクタールほどの土地のなかには100件ほどの木造家屋がぎっしりと詰まっており、そこには活気に満ちた人々の暮らしが営まれていました。
2025.03.29(土)
文=CREA編集部
写真=佐藤亘
動画=VECKS
ヘアメイク= 中嶋竜司
スタイリング=伊藤省吾