ワイルドな魅力と繊細な気配りが融合した傑作料理たち

 ここからは同店自慢の料理を見ていきましょう。

●「LOTバーガー」(2,420円)

 オージービーフに国産牛の脂を配合した牛肉100%のパティには、香ばしいブラックペッパーがこれでもかとかかっており、その存在感は抜群。。具材も目玉焼きにベーコン、チーズとこれまたパンチのあるものが並びますが、意外なのは薄くソテーしたパイナップル。これが主張しすぎることなく全体にほのかな爽やかさと酸味を与えています。

 この看板メニューはBBQ、テリヤキ、レッドホットチリ、スイートチリと4種類のソースから味を選べるのですが、どのソースも完璧にバランスを計算しているそうです。こだわりつつお客さんに選択の楽しさも与えているところに老舗の余裕を感じますね。

 ほかに印象的だったのは、フレッシュレタスが食べやすいよう葉を包んで重ねられていたこと。「うちは“ビルド”にはこだわっています」と山田さんが語る通り、レタス以外にもハンバーガーは美しくかつ食べやすく積み上げられており、豪快なイメージのハンバーガーにも確かな繊細さがありました。

●「生ソーセージ」(990円)

 6年前から提供を開始したというこのソーセージは、日本で初めて辛口ソーセージの「チョリソ」を流通させた老舗食肉加工メーカーさんとのコラボメニュー。

 15センチはあろうかという大振りなホワイトソーセージは、食感が残るよう粗めにひかれており、肉の存在感を残しつつも優しい口当たりが印象的。一口噛むだけで吹き出してくるその肉汁は圧巻です!

 ソーセージだけでなくザワークラウトも添えられた豪華なメニューには、やっぱりビールがベストマッチ。同店はダイナーとして豊富なアルコールメニューも揃っているので、お酒をお供にかぶりついてみるのも一興ですよ。

●「キャラメルサンデー」(990円)

 最後はやっぱり甘いもの! インパクト抜群の大きなグラスに美しく盛り付けられたのは、バニラビーンズの入ったアイスクリーム、なめらかな生クリーム、カリカリとした砕いたパイ。そのマリアージュを考えるだけでテンションが上がります。

 驚きは一番下にたっぷりと敷き詰められた“キャラメルソース”。なんと自家製だそうで、そのほのかな苦味はたまりません。バーガーの後でもペロッといけるので、食べ過ぎ要注意です!

 満足必至の食事体験でファンの心を掴んで離さない「ブラザーズ BROZERS'」。これからは“グルメバーガー界の老舗”として語られるような存在になっていきたいとのことなので、人形町で真っ赤な外観のお店を見かけたら、ぜひそのドアをくぐってみてはいかがでしょう。

ブラザーズ BROZERS' 人形町本店

所在地  東京都中央区日本橋人形町2-28-5
電話番号 03-3639-5201
営業時間 11:00~21:30 (L.O. 21:00)
定休日 不定休
※2025年4月に価格改定の予定あり。
https://brozers.co.jp/

Column

ダイナーでハンバーガー

1996年にグルメバーガーブームが到来して以来、ファストフードチェーンとは一線を画した本格的なバーガーを提供する店が次々と登場し、その人気はいまだ衰える気配がありません。特に、50年代アメリカのレトロな雰囲気を持つアメリカンダイナーは、フォトジェニックな空間でバーガーが楽しめるとあって、大きな注目を集めています。実際、Instagramでは15万件以上のユーザーが「#アメリカンダイナー」で投稿をしており、「映画のワンシーンのよう」と興奮気味に料理や店内の写真を共有しています。単に美味しいバーガーを食べるだけでなく、まるで海外旅行に来たかのような世界観に浸れるアメリカンダイナーは、今まさに訪れてみる価値ありのスポットです。魅力的なインテリアの秘密、そしてお店自慢の絶品料理をご紹介していきます。