CREA WEBでは「猫」特集が今年も好評公開中です。今回は、一昨年12月に出版されるやいなや猫が1匹も出てこないのに「猫本1位」を獲得し、いまなお話題の写真集『ほぼねこ』(辰巳出版)をフィーチャー。

 猛獣だとわかっていながらも、その猫っぽさにノックアウト。なぜこんなにもかわいいのでしょうか。辰巳出版で編集を担当する小林裕子さんに伺います。


大きなモフモフに抱きつきたい!

――猫が1匹も出てこないのに『ほぼねこ』。なぜこのタイトルに?

小林裕子さん(以下、小林) 著者のRIKUさんは会社員でありながら、休日に動物園に通ってネコ科の動物を撮影し、SNSで発表されています。そのRIKUさんの投稿にコメントが書かれていたんです。ライオンやトラの写真に「ほぼぬいぐるみ」「ほとんど猫」というような。その投稿をヒントに『ほぼねこ』というタイトルをつけました。

――表紙のトラも“ほぼ、ねこ”で、すごくかわいいです! でも、よく見ると手が大きくて、脳が“バグり”ますね(笑)。

小林 そうなんですよ。同じネコ科で一見かわいいんですけど、手足の大きさ、爪や目の鋭さに、「獣」ということを再認識しますよ。

2025.03.06(木)
文=船橋麻貴
写真=RIKU