【界 津軽】「こぎんかまくら」

●寒い時期こそ、雪深い土地が趣深い

 界 津軽が位置する青森県大鰐町は、日本でも有数の豪雪地帯。例年、11月下旬に初雪が降り、厳冬期には1メートルを超える積雪がある。

 界 津軽の名物が、湯船を覆うようにアーチ型の屋根がついた「かまくら露天風呂」。特に雪深い時期には、本物のかまくらに入っているような気分で、しんしんと降る雪を眺めながらの雪見風呂を楽しむことができる。

 そしてこの冬より、「かまくら露天風呂」から眺める水庭の対岸に、「こぎんかまくら」が登場している。「こぎんかまくら」とは、大量の降雪を利用して作る小さなかまくら。この中に、津軽の伝統工芸品であるこぎん刺しの模様をあしらった小さな灯籠を入れて、雪景色を明るく照らす。

 こぎん刺しは、江戸時代の津軽の農民が厳しい冬を快適に過ごすために、保温と補強を目的に野良着に施した刺し子がルーツ。

 太宰治は津軽の雪を7種類に分類したけれど、水庭には、津軽こぎん刺しで津軽七雪を表現した灯籠も浮かび、津軽の雪文化と温泉を満喫できる。

「こぎんかまくら」概要

期間:2024年12月1日~2025年2月28日
時間:15:00~24:00、翌日5:00~11:00
料金:無料
場所:かまくら露天風呂
定員:なし
予約:不要

2024.12.25(水)
文=サトータケシ