「丸チョウそば」は大衆そば・立ち食いそば屋でも、もちろん老舗そば屋でも街そば屋でも出会ったことのないオリジナルのメニューである。

素晴らしい姿の「丸チョウそば」

 食券を渡すと、さとりん店長が「ハーーイ、ちょっと待ってくださいねえ」と元気に対応してくれた。厨房エリアには男性店員が3名、女性店員が2名と大所帯だ。さとりん店長は「もつ焼きでん戸越銀座店」や「もつ焼きでん蒲田店」にもいたそうで流れるような接客だ。

 すぐに「丸チョウそば」が登場した。まずその姿がすばらしい。国産ネギがざくっとのっている。その下には大きめにカットした丸チョウが鎮座している。そしてそばはやや黒めのむらめん謹製の田舎そば。つゆは程よい色合い。まずつゆをひとくち。程よい返しにコクのある出汁が感じられる。あご30%、かつお30%、さば20%、煮干し20%で出汁を作っているという。それに丸チョウの雑味のない脂の甘味が加わっている。

 ギャンブル系立ち食いそば屋などでみる「もつ煮込みそば」とはまた違う洗練された味である。そして丸チョウを食べてみる。これはいい部位を仕入れているのだろう。脂身が厚くしかも大きい。そばもこの味にマッチしていて一体感がすばらしい。朝からすごいうまいそばを食べてしまった。

店長おススメのオリジナル天ぷらがずらり

 するとさとりん店長が「うちは天ぷらがおススメ。奇想天外なものもあるのよ」とたたみかけてきた。それではそのラインナップを紹介しよう。

2024.12.06(金)
文=坂崎仁紀