カードに内蔵されたバッテリーを充電する仕組みは、製品によって異なります。まず1製品目、ロジテックINAソリューションズの「LGT-LWCSTCW01DB」は、MagSafe充電器など、「Qi」規格に準拠したワイヤレス充電器を使って充電できることが特徴です。これならば、専用の充電器を買い足す必要もなく、またたとえ持っていなくとも、誰かから借りて使うのも簡単です。

 バッテリー容量は100mAhで、1回の充電で持つのは数ヶ月程度と、使い切りの第1世代に比べるとやや短めですが、約300回の繰り返し充電ができますので、理論上は100年以上使える計算になります。バッテリーが減ってくるとアプリが警告してくれるので、充電を忘れることもありません。

 

 もうひとつ、MATECHの「Smart Card Solar」は、本体がソーラーパネルになっており、太陽光で充電できるユニークな製品です。こうしたカード型のトラッカーは表面積がAirTagよりもはるかに大きいのが特徴ですが、その広い面積を充電のために活用してしまおうというアイディアは秀逸です。

 またソーラーパネル内蔵にもかかわらず、厚みはクレジットカードと大差ないので、財布の中に入れても邪魔になりません。バッテリー容量は230mAhと、前述のロジテック製品の約2倍あるため、1回の充電で約1年間持つ長寿命も利点です。ちなみに1回の充電にかかる所要時間はおよそ3~3.5時間と、短時間で済むのもメリットです。

AirTagと同じ使い勝手。ただし至近距離での追跡は無理

 機能面ではどうでしょうか。両製品ともAirTagと同様、iPhoneの「探す」アプリ上で所在地を知ることができるほか、リモート操作で音を鳴らしたり、現在地から所在地までの経路をマップ上で表示することもできます。メーカー独自のアプリを新たにインストールする必要もなく、iOS標準の「探す」アプリだけで使えてしまうのは、大きな利点です。

2024.09.24(火)
文=山口 真弘