Appleの「AirTag」と言えば、さまざまな持ち物に取り付けることで、それらの置き場所をiPhoneから検索できるようにする製品です。持ち物の紛失や盗難を防止するという本来の用途に加え、最近は海外旅行でスーツケースの中に入れてカウンターで発見しやすくしたり、車に置いて駐車位置を探しやすくしたりと、用途は広がりつつあります。
そんなAirTagは、厚みがあるため財布に入れられないのが難点ですが、最近ではAppleの正式なライセンスを受けた、AirTagと互換性のあるカード型の薄型トラッカーが、複数のメーカーから発売されています。これらはAirTagと同じく、iPhoneの「探す(Find My)」アプリを使って置き場所を探せることから、財布の紛失や盗難を防ぐのに重宝します。
そんな「カード型AirTag」とも言えるこれらトラッカーは、いま第2世代とでも呼ぶべき製品が登場しつつあります。今回はそれらの製品が、第1世代にあたる従来モデルとは何が違うのか、また本家にあたるAirTagとの違いはどこにあるのか、2社の製品を比較しつつ紹介します。
第1世代のカード型は充電できず捨てるしかなかった
いま続々と登場しつつあるこれら第2世代のカード型トラッカーの最大の特徴は、充電に対応していることです。第1世代にあたる従来のカード型トラッカーは、残量がなくなってしまうと本体ごと廃棄するしかなかったので、これは大きな進歩です。
もちろん第1世代の製品も、買って数週間や数ヶ月で使えなくなるわけではなく、1年程度は持つとされていますが、バッテリーをなるべく長持ちさせたいがために、財布に入れてアラームを鳴らす実験をしたいのに「バッテリー寿命に影響するからやめとこうか…」と遠慮するようになってしまうのは、さすがに本末転倒です。
こうした欠点を解消し、バッテリーの充電を可能にしたのが、現在登場しつつある第2世代のカード型トラッカーの特徴です。バッテリーが減っても、廃棄することなく、充電して繰り返し使えますので、アラームを鳴らす実験も遠慮なく行えます。SDGsの観点からもベターな製品と言えるでしょう。
2024.09.24(火)
文=山口 真弘