ただし第1世代の製品と同じ欠点がひとつだけあります。それは「UWB(Ultra Wide Band)」に対応しないことです。UWBを搭載するAirTagは、数m程度の距離まで近づくと、目的のAirTagまでの距離および方角が表示される画面へと切り替わります。これにより、ほかの荷物に紛れていて目視で確認できなくとも、置き場所に誘導してくれるというわけです。数m程度まではBluetooth、その先の近距離はUWBという役割分担です。
しかしこれらカード型トラッカーは、Bluetoothによる位置検索機能こそAirTagと同等ですが、このUWBによる近距離での追跡機能は省略されているため、マップ上で大雑把な位置を把握することしかできません。財布のように荷物の中に紛れがちなアイテムは、むしろこのUWBによる追跡こそができてほしいのですが、今回紹介している充電対応の第2世代製品も、充電に対応しない第1世代製品も、残念ながら非対応です。
もはや現代人の必須アイテムでは?
以上のように、UWBが使えない点だけは気をつける必要がありますが、どこにでもスッと入れられるカード型で、なおかつ充電に対応していて長く使えるとなると、財布を始めとした持ち物の管理にはもってこいで、現代人の必須アイテムと言っても過言ではありません。
実売価格もそれぞれ4000円弱と、AirTag(実売4980円)より安価なのも嬉しいところ。密かな人気製品ゆえどれも品薄傾向なのがネックですが、iPhoneユーザであれば誰でも使えますので(残念ながらAndroidは非対応です)、万一の財布の紛失や盗難に備えて、保険代わりに身に着けておいてはいかがでしょうか。
2024.09.24(火)
文=山口 真弘