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 お笑い芸人さんに一緒に暮らすペットを紹介してもらう「お笑い芸人の“うちの子”紹介」。第35回は、サッカー芸人としても知られるピン芸人のPANAさん。

 現在、コガネメキシコインコのぜんいつ(オス・4歳)と一緒に、EXIT・兼近大樹さん、もちを。さんという同期の芸人ふたりと暮らしています。日頃から保護犬団体などに寄付するなど動物が大好きだというPANAさん。一目惚れのように出会ったコガネメキシコインコの中でいちばん印象深かったぜんいつくんを迎え入れました。

 賢いぜんいつくんは、しつけや芸もたくさん覚えてくれたとのこと。濃密なコミュニケーションを取りながら、日々の暮らしを楽しんでいるようです。

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「ヤバい、かわいいぞ」と一目ぼれ

――ぜんいつくんと暮らし始めたきっかけを教えてください。

 飼い始めた2020年は、吉本の養成所に入る前に社会人経験を積んだ年も換算すると上京10年目で。ずっとひとり暮らしやったこともあって、動物と一緒に暮らしたいなと急にふと思ったんです。

 僕、犬がめっちゃ好きなんですけど、これから仕事を増やしていかないといけない若手芸人が犬を飼うのはさすがに無理やなと。実家でセキセイインコをずっと飼っていた経験があったので、じゃあ、鳥がいいなと思って、最初は文鳥とかセキセイインコを飼うつもりでペットショップへ行ったら、コガネメキシコインコと目が合ってしまったんです。

――一目惚れしたと。

 はい。中型インコはさすがに飼ったことがないぞと思いながら、ペットショップを3、4軒回った中で一番印象強かったコガネメキシコインコが、ぜんいつだったんです。

 僕がお店に入った瞬間、こっちにばーっと近づいてきてくれて。お店の人に「触ってみます?」と声をかけられてすぐ、ニギコロっていう人間の手の中でコロンと仰向けになる動きをやってくれて、ヤバい、かわいいぞって思っちゃったんですよね。

――その行為はなかなかしてくれないものなんですか?

 (個体によって)分かれます。愛情を込めて育てても手そのものを怖がる子もいますし、人間と遊ぶこと自体、あまり好きじゃない子もいるんですけど、ぜんいつは最初からできていて。店員さんも「こういう子は珍しい」と言っていましたね。

 で、その日に飼うことを決めて、必要なものを揃えたんですけど……。とんでもないくらいのお金が飛んでいきました(笑)。セキセイインコなら5,000円かからないくらいで揃えられるんですけど、コガネメキシコインコはおっきいから、ケージも安く抑えて15,000円くらい。この子自体もかなり高価なので、よし、これから仕事を頑張ろうと気合を入れたところで緊急事態宣言に入ってしまったんです。

 けど、ぜんいつと僕にとってその期間が大きかった気がします。おうち時間で、ずっと一緒にいられたことによってかなり懐いてくれました。

2024.07.30(火)
文=高本亜紀
撮影=今井知佑
写真=PANA