岡村 おさむさんは、当時の25歳に向けてテレビを作っていたと言いましたが。いまの25歳との違いって感じます? というのも、年々、人間が幼児化しているような気がちょっとするんです。
例えば、高倉健さんとか石原裕次郎さんとか、彼らが25の頃の写真を見るとめちゃめちゃ大人。言動も。僕が25のときも自分たちは幼児化してると思ったけれど、それがどんどん加速しているというか。テレビも含めて世の中のホワイト化が進んでいるような気もするんですが、その帰結なのかなって。
鈴木 そもそも、大人に憧れることがないです、いまの若者は。僕らが20代の頃は、30代40代の人に三宿に連れて行ってもらい、大人の遊びを教わった。岡村さんの「カルアミルク」じゃないけど、飲めないカクテルを教わるカッコよさがあった。でもいまの20代が、いまの40代に教えてほしいことはなにもないんですよ。
※1990年代のテレビの裏側や、鈴木おさむさんの人生を変えた片岡飛鳥さんの一言、SMAPによる「謝罪放送」の内幕などについて語った全文は『週刊文春WOMAN 2024夏号』でお読みいただけます。
写真・杉山拓也
ヘアメイク・マスダハルミ(岡村)
おかむらやすゆき/1965年兵庫県生まれ。音楽家。86年デビュー。『TV Bros.』(東京ニュース通信社)で連載中の「あの娘と、遅刻と、勉強と」を書籍化した『あの娘と、遅刻と、勉強と 3』(東京ニュース通信社)が発売中。映像作品『アパシー』が10月16日発売予定。11月よりウィンターツアー開催予定。
すずきおさむ/1972年千葉県生まれ。19歳で放送作家デビュー、2024年3月31日に放送作家を引退。映画・ドラマの脚本や舞台の作・演出、映画監督、エッセイ・小説の執筆等、様々なジャンルで活躍。著書に『もう明日が待っている』、『最後のテレビ論』(ともに文藝春秋)など。
週刊文春WOMAN Vol.22 24年夏号(文春ムック)
定価 715円(税込)
文藝春秋
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2024.07.08(月)
文=辛島 いづみ