この記事の連載

基本の磨き方をマスター

 まずは、これまで通りの磨き方で一通りすべての歯を磨いていきます。これにより、歯の表面についたプラークを除去していきます。

 歯ブラシをペンの握りで持って、歯ブラシを横に動かします。歯ブラシの先端のしなりを使い毛先を機能的に動かすイメージで優しく磨いていきます。

 磨き残しの原因は歯の磨き方や時間だけでなく、そもそも磨いていない歯がある。という点も見逃せないポイントです。すべての歯をしっかり磨くために、このイラストのように歯を磨く順番を決めることをおすすめします。横磨きだけでなく、この後に紹介する縦磨き、バス法もこの順番で磨いていきましょう。

カーブのケアも忘れずに「縦磨き」

 次は歯ブラシを立てて磨く縦磨きです。歯は平らではなく、カーブしているため、横磨きだけでは歯の内側に磨き残しが出てしまいます。

 人参の皮をピーラーで剥くときのように、縦方向に磨いて、一本一本の歯の内側のプラークも除去していきましょう。

 奥歯の縦磨きが難しく感じる人もいます。慣れてくればうまく磨けるようになりますが、それまでは、上の図の縦磨きに挑戦しながらも、歯ブラシの向きを変えながら、しっかり歯と歯の隙間にアプローチできる方法を見つけましょう。

歯周病ケアに最適「バス法」

 歯周ポケットのケアに特化した磨き方です。歯茎に対して45度の角度で歯ブラシを当て、横に小刻みに動かします。なるべく毛先の長いやわらかめの歯ブラシで磨きましょう。軽度の歯周病ならこの磨き方で治せます。

 最初はうまくできているか、わからないかもしれません。毛先を歯にそわせるように歯周ポケットに入れるようにすると、スッと毛先が入っていきます。慣れないうちは鏡を使って視認するのがおすすめです。

歯ブラシ交換は月に一度

 歯ブラシを使っていて迷うこと。それは、歯ブラシの交換タイミングです。多くの人は、毛先が開いてきたら変え時という認識を持っていると思いますが、やはり歯ブラシは、おろしたての状態がもっともプラーク除去の効率が高く、使うたびに除去効率が衰えていきます。

 そこで、なるべくおろしたての状態の歯ブラシを使っていただきたいので、早めの交換を推奨します。では、どのタイミングで替えればいいのかというと、そこは、わかりやすく、毎月1日に替えていきましょう。

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次の話を読むフロスか死か⁉ 歯ブラシのあとの“仕上げケア”が口内健康に直結!プラークを徹底除去する3ステップ

2024.06.20(木)
文=伊東材祐