特別展示「令和の御代を迎えて」では、天皇陛下がご幼少時に弾いていらしたヴァイオリンや雅子さまが吹かれていたフルート、天体反射望遠鏡なども展示されていた。貴重なドレスやフルートなど、雅子さまのお気持ちがなければ出展できないものばかりだろう。雅子さまは少しでもご自分たちのことを知ってもらおうと考えておられるのではないか、と感じた。

「近頃の皇后陛下からは、『何々をしなければ』という切羽詰まった感じが薄れておられるように思います。落ち着きとゆとりを感じますし、堂々とされている。これは一朝一夕でにじみ出てくるものではありません。ご活動が少なかった時期が長く続きながらも、皇太子妃としての覚悟をもって日々を送られてきたのではないでしょうか。プライベートな時間でさえお立場の重圧をお忘れになれないことが多かったと思いますが、ご家族の力で乗り切ってこられたことと拝察しております」(宮内庁関係者)

 両陛下は6月22日から8日間の日程で国賓としてイギリスを公式訪問される。エリザベス女王(当時)から招待を受けていたが、新型コロナの感染拡大を考慮して延期されていた訪英がいよいよ実現する。天皇ご一家にとって、大切な節目となりそうだ。

2024.06.18(火)
文=佐藤 あさ子