いよいよアニメ『烏は主を選ばない』が放送開始しました!

 タイトルは『烏は主を選ばない』となっていますが、実際は『烏に単は似合わない』の他、外伝の要素などもところどころに盛り込んだ「八咫烏シリーズのアニメ化」というのが正しい説明になるかと思います。

 前回のコラム(第94回:アニメ『烏は主を選ばない』は雪哉視点だけじゃない?)では『烏に単は似合わない』と『烏は主を選ばない』を脚本においてどうやって組み合わせたのかを長々と語っちゃいましたが、ぶっちゃけ、原作者がのこのこ出てきて「これはこういう意図があってこうしてもらいました~!」などと説明するのは粋じゃないよな……と思っております。

 そもそも私が脚本に口を挟んでしまったのは、原作で起こった事件を時系列順に並べて構成するとどうしても物語的に無理が出る、でも原作を尊重しようとするとそうせざるを得ない、みたいな状況を見て「いやここは変えても大丈夫!」と言えるのが私だけだった、という背景があります。それを受けた現場の方々が「あ、そういう改変をしていいのならこういうことが出来るんじゃない?」という感じで実際の脚本を作っていったわけなんですね。

 その結果、原作とは違った感じになったところもあるので、つい「そうなったのは私があれこれ言ったせいもあるんです!」と言いたくなってしまったわけなのですが、脚本に関わった現場の皆さんには、私とはまた違った視点や狙いなどが絶対にあったと思います。

 ――と、言うわけで、相変わらずぐだぐだ説明してしまいましたが、私としてはこうした裏事情を読んで頂くよりも、実際のアニメやコミカライズ、原作を比べて頂き、それぞれの媒体の違いを楽しんで頂くのが一番ではないかなと思っております。

 現在、アニメに関係する「八咫烏シリーズ」を一部無料で公開しておりますゆえ、まだ読んだことのない媒体がある方は、是非これを機に手に取って頂ければ幸いです!

2024.04.27(土)