ホテルの建物にはスーパーマーケットの「ライフ」と家具・インテリアの「ニトリ」が入っていて、内部でほぼ直結している。個人的にはコンセプトルーム以上にツボだ。夕食に出るのが億劫でも食事や飲み物を調達できるのは心強い。

2月 函館湯の川温泉 海と灯/ヒューイットリゾート(北海道函館市)

https://hewitt-resort.com/hakodate-yunokawa/

 ここ数年“函館朝食抗争”の取材を続けており、出向くことも多い函館エリア。「函館湯の川温泉 海と灯/ヒューイットリゾート」は、噴火湾に面し函館空港から車で5分、函館市熱帯植物園まで徒歩1分という立地。客室からも植物園を見下ろすことができる。熱帯植物園といえば露天風呂に入るお猿さんが有名だが、寒さを忘れるくらい見入ってしまう。

 こちらの「海と灯」、海鮮朝食ブッフェに圧倒されるが、ディナーブッフェもまた素晴らしい。和食会席処に8席のみの寿司カウンターは、椀物、揚げ物、小鍋…とバラエティ豊かなアレンジが続き、寿司に行き着くまでの酒肴も楽しい。食感も計算し尽くされた大将の丁寧すぎる仕事が目の前で繰り広げられる、悦楽のひとときだ。

2月 ラビスタ函館ベイANNEX(北海道函館市)

https://www.hotespa.net/resort/hotellist/lahakodate_ax/

 人気の「ラビスタ函館ベイ」にANNEX誕生ということで評論家としては大注目。まずは眺望も開放感も抜群、無料の貸し切り風呂でまったりしてから、ラビスタ函館ベイにはなかったホテルディナーへ出向く。先付けに始まり茶碗蒸しやしゃぶしゃぶなどが続くが、こちらのメインは鮨。1度で5貫までのお好みオーダーバイキングで(もちろん何度オーダーしてもOK)、ネタはもちろんシャリの香りに至るまでそのクオリティーに驚く。

 当然、朝食もチェック。数や見た目で勝負というホテルブッフェ朝食の世界だが、ギュギュッと詰まった料理のクオリティーにはじまり、ゲスト目線の食器サイズに至るまでワンランク上を実感。函館朝食抗争の勢力図が塗り変わるか。

2024.02.03(土)
文=瀧澤信秋