正月というとお屠蘇として日本酒を味わう人も多いのでは? 近年では海外でも日本酒ブームが起こり、そのおいしさや奥深さに改めて注目が集まっています。そこで、お米のおいしさを知り尽くした人気料理家ユニット「ごはん同盟」さんに、温めておいしい燗酒向きの日本酒を5本教えてもらいました。燗酒はゆっくりと飲めて、飲み疲れもしない理想的な飲み方だそう。特別な日だけでなく、ふだんの晩酌にも日本酒を飲んでみませんか?
#1 土田酒造「シン・ツチダ」
近代的な設備と江戸時代の伝統的な酒造りを融合させ、地元・群馬の米を使って作り出される土田酒造の酒。「シン・ツチダ」は米、水、麹のみを原料に、蔵に住み着いた酵母や乳酸菌の力だけで発酵。常温保存で、まるで“育てる”ように変化していく味わいを楽しめる「伸びしろのある」1本。
「常温、ぬる燗、熱燗と温度の違いでいろいろな楽しみ方ができるお酒です。開栓直後よりも、空気に触れて味わいが変化した開栓1~2週間後ぐらいの味わいが好み。酸味もあってキレもよいので、中華料理やエスニック料理との相性が特によいです」(シライジュンイチ)
2023.12.29(金)
文=遊佐信子
撮影=釜谷洋史