昨今は、網膜視細胞をまもるために、ブルーライトをカットするメガネをかけている人も増えていて、目をまもる意識の高まりを感じます。
未成年がスマートフォンやタブレットを利用する場合は、周囲の親や大人達が「1日最長1時間」を超えないように管理するのが望ましいのです。子どもは判断できませんが、利用時間が長くなるほど、目の障害のリスクは大きくなってしまいます。
サングラスなら、「黒」より「黄色」を選ぶ
おしゃれのためでも、隠密行動のためでもなく、紫外線から目をまもるためにかけるのがサングラスです。
紫外線から目をまもるために、普段からもっとサングラスを活用しましょう。とはいえ、濃い色のサングラスはファッションとしては良いのですが、注意が必要です。
雪山や海上など、とくに紫外線が強烈な場所で過ごす場合は別として、日常生活で濃い色のサングラスをかけ、視界が暗くなってしまうと、可視光線全部をカットするため、光をより取り込もうとして瞳孔が開き気味になってしまうのです。
すると、サングラスと顔の隙間から差し込む紫外線が、目に入りやすくなってしまいます。
ですから、サングラスは「黒」よりも、薄い「黄色系」を選ぶのがベスト。紫外線や、青紫の光を吸収しつつ、視界が暗くなりすぎないことがポイントです。
最近は、レンズの裏面から反射して入る紫外線からも目をまもる加工をしたレンズも発売されていますが、瞳孔が開いている状態で目の隙間から入る紫外線に比べれば、レンズの裏面の反射はごくわずかなもの。そのような加工がないレンズでも大丈夫です。紫外線全カットで薄い黄色のサングラスなら問題はありません。
紫外線が人の体に及ぼす影響は「波長」によって異なります。そこで、国際的には紫外線の波長ごとの人体への影響度合いを総合的に評価して出した「UVインデックス」という指標で、その危険性を示します。
気象庁の発表では、茨城県つくば市での観測で、観測を始めた1990年以降、「日中最大UVインデックス8以上の日」は増加していて、10年あたり11日の増加率でした。
2024.01.01(月)
著者=深作秀春