お正月に食べるおせち料理。最近では、和食だけでなくさまざまなレストランや、百貨店に予約をして、バリエーション豊かなおせちを楽しむことができます。

 もちろん、それらを活用するのは大正解! でも、ほんの数品でも「好きなおせち」を手づくりして、お重に詰めてみませんか?

 とはいえ忙しい年末、そんなに準備に時間をかけらないという人も多いかもしれません。今回は、料理研究家・みないきぬこさんの著書で、ロングセラーの『1日でつくれるおせち』から人気の3品をご紹介しましょう。きっといい1年の始まりになりますよ!


1日で15品をつくる5つの“コツ”

 「1日でつくれるおせち」は、たった1日で15品をつくれるようになるという内容。タイムスケジュールや買い物リストについてもていねいに解説されていて、やる気が出ます。

 では15品を1日でつくる5つのコツをご紹介しましょう。

1. 前日までに買い物をすませること

 調理前の準備として大事なのが、買い物。おせちならではの食材もあるので、前日までに手に入れておくように。しっかりとリストをつくり(本には参考になるリスト表も掲載)、むだなく、賢くお買いものを――。

2. 寝る前にちょっとだけ下ごしらえすること

 おせちには保存性が高く、味わい深い乾物を使う料理があります。水につけて→もどるまでには時間がかかりますが、寝る前にひと作業しておけば、朝起きてすぐに調理にとりかかれます。

3. いつもの調理器具でつくること

 おせちでは、裏ごし器や蒸し器など、ふだんあまり使うことのない調理器具を使う料理が多いもの。けれどもこの本では“できるだけ気軽につくれる”ことを意識し、小~中サイズの鍋、フライパンなど、ふだん使いの調理器具の使用を想定して、レシピを構成しました。小回りのきくミニサイズの鍋はとても便利。ただし、たっぷり煮たほうがおいしい煮物などは、大鍋を利用。

4. だしを大量にとってからおせちづくりをスタート

 おせちはおいしい「だし」をベースにするものがたくさん。顆粒のだしを使ってもかまいませんが、大量に使うこんなときにこそ、イチからだしをとってみませんか? おせちをつくりり始める前に、たっぷりと。和食の甘じょっぱい味つけのベースになる「かえし」、酢の物に使う「甘酢」も、あわせてつくっておくのがおすすめです。

5. ふだんの「つくりおき」おかずと同じ感覚でつくること

 おせちはいつも忙しい女性がお正月の間、ゆっくり休むためにできた、昔ながらの「つくりおき」おかず——そう考えれば、気楽にとり組めるのではないでしょうか。本書ではぜひ食べたい「定番おせち料理」15品を基本として紹介していますが、お好みでさしかえられるレシピも提案しているので、自分流の組み合わせでつくれます。

 では、さっそく人気のおせちをつくってみましょう!

2023.12.27(水)
文=みないきぬこ、CREA編集部
撮影=田口周平
スタイリング=今田 愛