小籠包より気軽に食べられる、台湾の「水餃子」と「焼き餃子」
台湾といえばやはり小籠包。鼎泰豐のような有名な店だけでなく、街のそこかしこに小籠包を推す店の看板が目に入る。一方、ふだん買い物をしようと街を歩いていると、水餃(水餃子)の文字を何度も見かけた。水餃子を専門にしたチェーン店や麺と一緒に水餃子を売る屋台もあちこちにある。そういえば、映画『藍色夏恋』(イー・ツーイェン、20)では主人公の母親が屋台で水餃子を売っていた。レストランに入ってしっかりとご飯を食べるほどではないが軽く何か食べたいときに、水餃子はぴったりのメニューだ。
「巧之味手工水餃」のような有名店もあるが、今回おすすめするのは、見た目はカフェのような雰囲気で本格的な餃子専門店として楽しめる「餃子樂」。お店は現在数店舗があるようで、私が行ったのは地下鉄の市政府駅近くにある信義店。メニューには、いろんな種類の水餃子と焼き餃子がずらりと並び、麺やスープも種類豊富に揃っている。お店の看板メニューは豚肉とニラの水餃子。他に、海鮮と豚肉の水餃子、ピリ辛のキャベツ水餃子、しそ入りの焼き餃子など、どれも気になる味ばかり。
水餃子は、しっかりと分厚い皮に餡がたっぷり入ったタイプ。定番のニラ餃子はもちろん、海鮮入りの餃子がまた美味しい。このボリュームなら一人一皿(5個)で十分かもしれないが、せっかくならいろんな味を食べ比べたくなるもの。合間に何かつまみたくなったら、店内の冷蔵庫からきゅうりや干し豆腐の和物など小皿に入ったおかず(小菜)を取り、お会計用のメニューに印をつければいい。焼き餃子の方は羽根がパリッとついていて、水餃子同様皮がもちもちで食べ応えがある。タレはセルフサービスで、自分の好みで醤油や黒酢、ラー油を調整しながら食べる。
他にも美味しそうな餃子屋はいろいろあるが、チェーン店系で気軽に入れる餃子屋なら、街のいろんなところで看板を目にする「八方雲集」もおすすめ。「餃子樂」よりも値段も量も手頃なので、水餃子や焼き餃子をちょっと試したくなったときに使いやすい。
2023.11.27(月)
文・写真=月永理絵