この記事の連載
島根には山陰のとびきり食材を味わえるレストランやカフェ、老舗の料理店が多数。注目のお店を今回から4回に渡り4軒ご紹介。
今回3軒目でご紹介するのは、美しい里山の風景が広がる島根最西部・津和野町にある創業昭和9年(1934年)の老舗「島根 美加登家」。
清流の畔で守り継がれる美味なる日本の伝統
◆島根 美加登家[島根最西部・津和野町]

美しい里山の風景が広がる島根最西部・津和野町。流域にダムのない高津川の畔に佇む完全予約制の割烹「美加登家」は、一度は訪れてみたい憧れの名店だ。
創業は、昭和9年(1934年)。現在は3代目となる山根一朗さんが厨房を受け継ぎ、美味の伝統を守る。

さて、美加登家の夏の醍醐味といえば、目前の清流で獲れた天然鮎。引き締まった身には、旨みがたっぷり。健やかに育っているから、雑味はどこにもない。
骨まで食べられるよう、丹念に手間をかけて焼き上げられた一匹一匹には、まさに熟練の職人技が凝縮。頭からガブリ、そして尻尾まですべてが美味なのだ。

毎年、食べにきては、来年の予約をしていく。そんな常連も多いという。なお、今年の鮎は平日に若干の空席を残すのみとのこと。

さらに、9月の天然すっぽん、10月の松茸と続き、初春の天然やまめ、島根和牛と花山椒のしゃぶしゃぶなども魅力的。
里山の味覚の豊かさを実感し、至福の感情に包まれる。食の感激がここにある。

島根 美加登家
所在地 島根県鹿足郡津和野町日原221-2
電話番号 0856-74-0341 ※完全予約制、2名から
営業時間 12:00~13:00 最終入店、17:00~19:00 最終入店
定休日 月曜
交通 萩・石見空港から車で約30分
http://www.sun-net.jp/~mikado-1/
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Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2023.09.26(火)
文=矢野詔次郎
撮影=鈴木七絵
協力=島根県観光連盟
CREA Traveller 2023 vol.3
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。