こうした充電器は家庭内に複数設置されていることも多いため、こまめにオフにすれば、それだけ効果も高くなります。使い終わるたびにコンセントから抜くのはかなり面倒ですので、個別スイッチがついた電源タップを用意し、スイッチでオン・オフを切り替えるのがベターな方法と言えるでしょう。

<照明器具>

 次は照明器具です。照明は、常時点けているだけにトータルでの発熱量は大きく、室温に与える影響は大ですが、かといってオフにして暗闇の中で暮らすわけにもいきません。せめてもの方法としては、白熱球や蛍光灯を、発熱量の少ないLEDに交換することくらいでしょう。

 なおLED電球も、製品ごとに発熱量はかなりの差があります。もし今回のようにサーモカメラが手元にあるのならば、手持ちの製品の中で発熱量が低いモデルを探し、次の買い替え時からはそれらに一本化することで、より室温の上昇を防ぐことができます。

 

<パソコン類>

 PCやディスプレイの発熱量の多さは敢えて指摘するまでもありませんが、かといって利用頻度を減らすわけにもいきません。デスクトップPCを発熱量の低いノートPCに置き換えるというのも、ほかの理由が伴うのであればまだしも、発熱のためだけに取る対策としてはやや大げさすぎます。

 手っ取り早い対策としては、PCにせよディスプレイにせよ、スリープもしくはスタンバイ状態に切り替わるまでの時間を、なるべく短くするということくらいでしょうか。また前述の充電器とも関連しますが、未使用時には完全に電源を落としてACアダプタを外しておくというのも、面倒さが気にならなければ有効な方法と言えます。

24時間365日のカメラもかなりの高温に?

<ネットワークカメラ>

 最近は子供や高齢者の見守り、あるいはペットの観察などで、一般家庭にも普及しつつあるネットワークカメラですが、24時間365日の運転が基本ということもあり、家庭内で思わぬ熱源となっていることもしばしばです。複数の製品をチェックした限りでは、常時50℃を超える場合も珍しくありません。

2023.09.10(日)
文=山口 真弘