<ウォシュレット>

 最近の洋式便器は暖房便座や温水シャワーなど、熱を持つ要素は多いのですが、待機電流が抑えられており、熱はそれほど発していません。トイレ自体、通常の生活空間とは切り離されていることもあり、あまり気にする必要はなさそうです。保温設定の内容を見直すにとどめておけばよいでしょう。

<テレビ>

 テレビは利用中はかなりの熱を発しますが、利用頻度を下げるというのも難しい話ですので、未使用時に確実に電源をオフにするのが、精一杯の対策ということになります。加えて、買い替え時に消費電力の低い製品を選べば、発熱を減らすことができるはずです。ちなみに消費電力は、液晶より有機ELのほうが多めですが、製品選びで決定的な違いとなるほどの差はありません。

 いっぽうで気をつけたいのが、ケーブルテレビを視聴するためのセットトップボックス(STB)です。これらはテレビ以上に熱を持っていることも少なくなく、テレビはこまめにオフにしているのにこちらはオンのままとならないよう、注意が必要です。

サーモカメラで測ってみよう

 以上、宅内の家電製品をざっとチェックしてみましたが、こうした家電の発熱量は製品の仕様欄に明記されているわけでもないため、今回のようにサーモカメラでも使わない限り、なかなか知る機会がありません。前述のネットワークカメラのほかハードディスクなどにも言えますが、製品によっては置き方によって発熱量が変わってくる場合もあるのが厄介です。

 サーモカメラは家電製品だけではなく、玄関扉や窓、天井などがどれだけ熱を持っているかをチェックできるなど、さまざまな用途に使えます。もし予算的に余裕があれば、実際にサーモカメラを手に入れて、身近な温度測定を試してみてはいかがでしょうか。

2023.09.10(日)
文=山口 真弘