しっかり洗ったはずの衣類から、なんだか嫌な臭いがする……。そんな経験はありませんか? 一見ちゃんと汚れは落ちているのに、臭いが取れないのはなぜなのでしょう。
ここでは、劇団四季をはじめ国内外の有名アーティストのステージ衣装や、いま話題になっている大丸松坂屋百貨店が運営するサブスク型ファッションレンタルサービス「AnotherADdress」で貸し出される高級ブランドの洋服を確かな技術でクリーニングする洗濯ブラザーズが、夏だからこそ気にしたい、臭い対策、そして正しい洗濯方法を紹介します。
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洗濯しても臭いが残ってしまうワケ
洗濯物の臭いがとれない原因は、「汚れが落ちていない」からなのです。
でも、洗剤をちゃんと入れているし、全自動の洗濯機に任せればきれいにしてくれるから、汚れが落ちていないなんてことはないはず……、と思っていませんか? 実は、“正しい洗濯の仕方”をしないと、汚れも落ちないし、臭いもとれないのです。
しかも、夏は、たくさん汗をかいたり、皮脂が多く分泌されたりと、他の季節よりも洗濯物が汚れやすい季節。そうなると、正しい洗濯をしないと、汚れも臭いも洗濯物に残ってしまう危険が高まります。ぜひ、正しい洗濯術を実践し、快適な夏を送りましょう。
「洗濯機のボタンを押す=洗濯」という勘違い
洗濯で発生する臭いは、部屋干し臭、生乾き臭、乾いてしばらくしてから臭う戻り臭「ゾンビ臭」などがあります。これらの嫌な臭いの原因は、モラクセラ菌などの“雑菌”です。モラクセラ菌はフンのようなものを出すのですが、それが臭いの元になっているのです。
しかし、モラクセラ菌は人の体に日常的にいる常在菌なので、洗濯でモラクセラ菌を完全に取り除くということは難しい……。そこで大切になってくるのが、「いかにモラクセラ菌の増殖を防ぐか」です。
モラクセラ菌の好物は、皮脂と水分。こられをエサにしてどんどん増えるため、皮脂と水分を洗濯物から遠ざける工夫が必要です。ここでは、“夏だからこそ気をつけたい”臭い対策を「洗濯前」「洗濯」「乾燥」の3つの視点から、それぞれのポイントをお伝えします。どれもすぐに実践できることなので、ぜひお試しください。
2023.08.28(月)
文=洗濯ブラザーズ