日本が誇るモンスター・ユニットB'zが35周年に入り、すさまじい勢いを見せている。まず、7月12日に発売した6年ぶりのシングル「STARS」は、新たな記録を打ち立てた。オリコン週間シングルランキングで初登場1位を獲得。5thシングル「太陽のKomachi Angel」から50作連続のシングル1位となり、これはオリコン史上初!
さらに7月3日放送の「推しといつまでも」(MBS 毎日放送)、7月30日放送の「関ジャム 完全燃SHOW」でもB'zが特集され、Twitterでトレンド入りを果たしている。
常にトップを走り続ける彼ら。1988年と、昭和の終わりにデビューしたが、今なおその名を知らない人を探すほうが大変というレベルの知名度をキープしている。しかし考えてみれば、曲の多くは知っているが、彼らのプライベートは謎。あまり情報が流れてこない。なにより、仲たがいや解散危機のニュースをほとんど目にしたこともない。
YOSHIKIが伝えたB'zの魅力
常に心に響く曲を、2人の揺るぎないパフォーマンスで聴ける、見ることができる。この安定感の継続こそ、何よりの偉業ではないだろうか。
7月19日に放送されたNHKクローズアップ現代「独占告白 B'z 時代を鼓舞する音楽のチカラ」で、YOSHIKIが彼らの魅力として伝えた「ちゃんと安定していい曲を作れる、バンドを続けていこうとする努力をされている」はまさにいい得て妙だ。
「一緒にバンドをやろう」なしで活動開始
B'zの結成秘話を辿っていくと、なんと「一緒にバンドをやろう」という言葉が1回もないまま活動が始まり、今に至るという。
松本孝弘は20歳で音楽業界に入り、浜田麻里やTM NETWORKのツアーサポートやスタジオ・ミュージシャンとして活動。さらにやりたい音楽を追求すべく、自分のバンドを作るため、メンバーの人選に苦労する中、長戸大幸に渡された稲葉浩志のテープに行きついたのである。聴いた時点でひらめき、彼と組むことを心に決めた、というエピソードはまさに運命的だ。
2023.08.17(木)
文=田中 稲