100円ショップの釣具を使ったり、現地で採取した生物を餌にするなど「コスパ最強」「餌代タダ」を突き詰める“節約系釣りYouTuber”の筆者だが、「これだけはお金を惜しまない」という釣り道具がある。
クーラーボックスだ。
私が使用するクーラーボックスは、釣具の総合メーカー「シマノ」から販売されているフィクセルシリーズのリミテッド(容量22L)。釣具店で取り扱うクーラーボックスは安いものだと1500円で購入できるが、フィクセル/リミテッドは定価が約25倍の3万9000円(Amazonでは実勢価格2万9000円程度)。
この金額は私が普段使うタックル(ロッド・リール・仕掛けなど釣具一式)総額の2倍に値し、所有している釣具で最も高価なアイテムになる。使用歴は2年だが、言うまでもなく釣りの必需品となっている。
釣った魚の鮮度を保つための重要なアイテムではあるが、なぜそこまでお金をかける必要があるのか? 今回は高くても買いたい、クーラーボックスにこそ課金すべき理由を紹介する。
釣った魚を食べるまでが釣り
クーラーボックスに課金する一番の理由は保冷力。私にとって釣りの最終目標が「食」であるため、釣った直後から持ち帰るまでいかに鮮度を保つかが重要になる。とくにアジやサバなどの青物や小さな魚ほど傷みやすいのでクーラーボックスの性能が鮮度に直結する。
低価格のクーラーボックスでも魚の鮮度を保つことができるが、高価になればなるほどより冷蔵庫に近い保冷環境が長時間にわたり手に入る。
価格によって保冷力が大きく変わる、クーラーボックスの仕組み
保冷力はクーラーボックスの命でもある断熱材が大きく関わる。一般的な釣り用クーラーボックスに使われる断熱材は「ポリスチレンフォーム(発泡スチロール)」「ウレタンフォーム」「真空パネル」の3つ。保冷力はポリスチレンフォーム<ウレタンフォーム<真空パネルの順に高くなり、価格も同様に上がる。クーラーボックスの価格は容量や特殊な機能の差を除いてほとんどの場合、断熱材の種類で決まる。購入する際はどの断熱材が使用されているかが重要になる。
2023.05.21(日)
文・写真=ぬこまた釣査団(大西)