台湾の饒河街夜市での鳥卦(神鳥占い)が“当たる!”と評判の悟明老師。実はあらゆる占術に精通していて、台湾ではメジャーな紫微斗数での鑑定も行っています。

 そこで、日本の読者のために、毎月の世相を紫微斗数で読み解いてもらうことに。ここでは大局をみる際に使われる「天下第一盤」で占います。


【2023年5月】悟明老師が占う「世界の動き」

 人々の往来が目に見えて活発になってきました。皆さんの住む日本にも、世界各地からの旅人が訪れ、コロナ前の風景に近づいているのではないでしょうか。観光業の人手不足や各種トラブルなど、対応への課題もあることと思いますが、経済を回すという点では喜ばしい変化といえるのではないでしょうか。

 今月の鍵となる4つの星から導き出されるキーワードは、巨門星=衣食住の充実、太陽星=事業の成功、限りない前途、文曲星=恋愛&結婚・家庭円満、文昌星=ビジネス、受注、試験運です。

 これからのひと月は、経済の飛躍的発展、人々の生活の質の向上が期待できる星回り。特にAIなどのハイテク分野、仮想通貨、株が好調で、ニュースを賑わす機会が増えるものと思われます。

 では、各国の運気を見ていきましょう。

 南アメリカ=紫微・天府星には、3つの凶星・陀羅、劫煞、地煞が入ってきます。この星回りが示唆するのは、地震をはじめとする天災の可能性。怖れや怯えを意味する劫煞があることから、災難が度重なるという状況も考えられます。さらに、三方四正で繋がる武曲星と廉貞・天相星の凶星の影響も受けるため、何かと不安定なひと月に。銀河線で結ばれる七殺星にある吉星の力を受け、大難が小難になることを願いたいところ。経済面では、金融とハイテク業が好調です。

 アメリカ=太陰星には、吉星の禄存、凶星の指背と亡神が入ってきます。好ましい運勢としては、禄存の力と三方四正で繋がる文曲星の化科の好影響で、不動産、食品、サービス、電子、金融、ハイテク産業に多くのチャンスがもたらされる点。しかし、指背と亡神がもたらす災い、三方四正で繋がる文昌星の化忌、武曲星にある凶星の影響を受けることから、中国や北朝鮮との舌戦が勃発する可能性も感じます。

 カナダ=貪狼星には、凶星の羊刃と陰煞が入ってきます。これは感染症の発生を示唆する星回り。サル痘の感染拡大などがあるかもしれません。また、銀河線で結ばれる武曲星にある凶星・天哭と五鬼に加え、太陰星にある指背と亡神の影響も強く受ける星回りとあって、問題が起こりやすく、落ち着かないひと月となりそうです。その一方で、観光業は好調となるようです。

 ロシア=巨門星は今月の鍵となる星のひとつで、吉星の化禄を伴うほか、左輔も入ってきます。さらには銀河線で結ばれる太陽星の化権、破軍星の天魁の影響を受け、不運を好転させられる星回り。これは、ウクライナ問題がロシアに有利に働くというより、ロシアにキーパーソンが現れ、仲裁に入る……というイメージです。ただし、凶星の捲舌があり、その調停は一筋縄ではいかないものと思われます。

 一方のウクライナ・ベラルーシ=廉貞・天相星には、小さな吉星の月徳と小さな凶星の白虎。さらには天梁星にある凶星・喪門の影響を受けるという星回り。これは新たな火種が生じる状況を示唆していると読み取れます。ウクライナ情勢に関しては、好ましくない新展開があるかもしれません。

 ヨーロッパ&中東=天機星には、吉星も凶星も入ってきません。ただ、銀河線で結ばれる文昌星の化忌の影響を受けるため、飛行機関連の事故の心配が少々。文曲星の化科の好影響を受け、ピンチをチャンスに変えていける運気があることが救いです。また、三方四正で繋がる巨門星にある化禄と左輔、天同星にある右弼の影響を受け、経済面は上々。特に、ファッション、不動産、ハイテク業界は有望です。

 インド&アフリカ=破軍星には、吉星の天魁が入ってきます。さらには七殺星にある天鉞の好影響を受けるため、経済面での大きな発展が見込めるでしょう。旅行&ホテル業、農業、漁業は好調となる模様。ただ、凶星の天狗があることから、豚コレラなどの感染症の拡大が心配されるひと月です。

2023.04.30(日)
文=堀 由美子