エコなテントで快適なキャンプを!

 さらに進むと、14張りのテントがあります。テントといっても、木材の柱でしっかりと組まれ、室内にシャワーやトイレ、洗面台もしつらえたもの。ベッドやクローゼットなどの家具も置き、セイフティーボックスやミニバーまでも備えています。もはや、コテージの域です。

 客室タイプは、標準クラスのシービュー、人気のビーチフロント、2寝室に分かれ2段ベッドが子供に喜ばれそうなファミリールームの3タイプ。広さも十分、天井もテントのようにかがむ必要はない高さです。“アジアでのキャンプ”で懸念していた衛生面も、心配なし。

 しかもこのテント、エコにも配慮されています。発電にはソーラーパネルを使い、二酸化炭素の排出を軽減。テント自体は外国製ながら、施設に使用されている建材は、地元のものやアップサイクルしたものだそう。

 さて、ボートで沖に出て、スノーケリングを体験することに。この日、透明度は今ひとつで、スタッフも「本当はこんなんじゃないのだけど……」と残念そう。ちなみに、スノーケリングをはじめ、クリアカヤックやパドルボードなど、モーターを使わないウォーターアクティビティもプランに含まれています。

 アクティビティの後はランチ。テーブルには春雨や鶏肉の炒め物、カレー、野菜炒めなどが並びます。テント滞在には朝食が付き、ランチやハイティー、ディナーの手配もできます。

 今回は日帰りでしたが、無人島での一昼夜は、いつか体験してみたいもの。光害がない星空の下、キャンプファイヤーを囲み、熱帯雨林の音に耳を澄ます夜。そして、サイチョウの鳴き声が清冽な空気に響く朝。どれも宿泊者だけが味わえる特権です。

2023.04.22(土)
文・撮影=古関千恵子