劇団ひとりとダウ90000のコント番組「劇団90001」が本日23時45分からNHKで放送される。NHKの大型特番「コントの日」ではビートたけしと共演、そして今回は彗星の如く現れた若手コントユニット・ダウ90000と邂逅を果たした、劇団ひとり。作家、映画監督……マルチに才能を発揮する劇団ひとりが、この「得体の知れない」若者8人に寄せる思い。そして自らの若手時代を振り返り、導き出した人生哲学とは。
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劇団ともお笑いともはっきりしない
――ダウ90000と劇団ひとりさんがお仕事するのは、ほぼ初めてとお伺いしました。
ひとり 蓮見君は別のバラエティで1回会ったことあったけど、この番組はある種、彼らの主戦場だからね。そこに招かれて出演するというのはなかなか面白かったです。しかも、蓮見君が書いた台本をやる日が来るとは。
――お笑い好きには既にその名を轟かせていますが、そうでない読者にとってはダウ90000って何だろう、演劇の人なのか、お笑いの人なのか、まだよく分からない存在なんじゃないかと思います。今回、完全にお笑いをやっている人なのに「劇団」を名乗っている劇団ひとりさんと共演されるということで、すごく対照的で面白いなと。
ひとり 本当に劇団だって思われてる時、ありましたからね。すごいだだっ広い楽屋が用意されたり。
――「ひとり」と名乗っているのに(笑)。
ひとり そう(笑)。でも、ダウ90000は本当に間ぐらいを行ってるんじゃないですかね。僕の印象からするとですけどね。そんなに劇団ともお笑いともはっきりしない感じがあるし、たぶんそれがファンの人にはたまらないんじゃないですか。まあ、別にいいんですよ。いちいち何でもかんでもジャンル分けしなくたって。それはダウ90000というジャンルなんだから、白黒はっきりする必要はないなとは思います。それが彼らの持ち味なんだから。
2023.04.03(月)
文=西澤千央
撮影=榎本麻美/文藝春秋