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あなたの症状は? 周囲を振り回さないために

 発達障害と一括りに言っても、人によって症状はバラバラ。対策本を手にすることはもちろん、発達障害の当事者会に足を運んでみることや、SNSの発達障害アカウントやブログで当事者の方の経験を見て比較することが、自己理解の一助となります。自分と同様の苦しみをもつ違う人生に出会うことで、他者との違いに着目できると思います。同じ発達障害の方でも「クラスメイトだったとしても交流がないだろうな」というタイプの人も、「この人の困りごと、わたしとそのまんま一緒だ!」と驚くような人もいて、本当にさまざまでした。

 自己理解が深まると、わたしは疲れている時に感覚過敏が強く出やすいんだ、と自覚することができました。些細な物音や機械音にイライラして、すべての刺激をシャットアウトしたくなったり。声が大きい相手だと、疲弊して無言になり、「もう話しかけないで」と言いたくなったりしてしまいます。自分のことが客観的に説明できるようにしておくと、「今日は疲れてしまっていて、音に敏感になっているの」とか「余裕がないときに話しかけられると、キャパオーバーになりやすい」「あなたの言動が悪いのではなく、自分のコントロールが難しい状況である」ということを伝えることができます。これは、自分の不機嫌さによって相手を振り回さないようにする有効な手段でした。

2023.02.28(火)
文=コッピーちゃん