この記事の連載

マンガから影響を受け作家を追い続けて……

島影 中学に入った途端、紡木たく先生にハマって。『机をステージに』『やさしい手を、もってる』『ホットロード』の世界に憧れました。中学1年の時の一番の願いは、夜中に男の子が原付で迎えにくること(笑)。

粟生 私が中学でバレー部に入ったのは、今思えば「週刊マーガレット」で連載してた『翔んでるルーキー』(湯沢直子)の影響かも。

小沢 私は「自分で描く」方にいっちゃいました。素敵な恋愛はリアルでは起こらないからマンガで実現させちゃえみたいな(笑)。『恋愛カタログ』(永田正実)のようなリアルな学生恋愛ものが大好き。だから、初めて投稿したのも「別冊マーガレット」。

粟生 「別マ」は不思議な雑誌ですね。いまだに大人の読者も多いのでは? 80年代以降、大人向きのヤングレディース系が増えたので、好きだった作家の移籍先を追いかけて読むのも醍醐味ですけど。

小沢 ひうらさとる先生の連載先が「なかよし」から「別冊フレンド」に移り、「Kiss」を経て今は「B E・LOVE」で連載中、みたいに。

島影 いろんなタイミングで出合い直すのも楽しいですよね。作家さんや作品を追いかけて新しい雑誌を読み始めることも。「月刊flowers」は萩尾望都先生の『ポーの一族』がきっかけ。今もなお連載が続いていることに感激です。

小沢 最近、特にいいなぁと思っているのは「デザート」です。森下suu先生、やまもり三香先生、ろびこ先生など絵が圧倒的に可愛くてきれいな作家さんが揃ってます。起伏が激しすぎず、世界観が優しいところが大好きです。

懐かしい! 少女マンガ雑誌の世界②

◆「LaLa」

『日出処の天子』(山岸凉子)、『摩利と新吾』(木原敏江)、『CIPHER』(成田美名子)などの影響で端整な美形に目覚めた人も多い!? 昭和の『綿の国星』(大島弓子)、平成の『夏目友人帳』(緑川ゆき)など、大人も満足できる深い味わいのファンタジーも。登場人物の心情を緻密に描出する文学性の高いストーリー作品の宝庫。

白泉社


◆「コーラス」

1994年、「少女マンガもオトナになる」のキャッチコピーを掲げ、華々しく創刊。『プライド』(一条ゆかり)、『天然コケッコー』(くらもちふさこ)、『イマジン』(槇村さとる)、『かくかくしかじか』(東村アキコ)など大人の女性が無理なく感情移入できる傑作を世に出している。2012年に「ココハナ」と改題して新創刊。

集英社


◆「FEEL YOUNG」

おしゃれ度満点でサブカルやアート好みの読者にも支持される。岡崎京子、桜沢エリカ、内田春菊らの諸作品、『ハッピー・マニア』(安野モヨコ)などがカラーを確立した。絵柄やテーマ性ともに時代を先取りする感度の高さが魅力。『女の園の星』(和山やま)など新鮮な視点の作品を世に送り出している。

祥伝社


◆「月刊プリンセス」

大河ロマン『王家の紋章』(細川智栄子あんど芙〜みん)は連載46年目を数えるロングヒット作。3代にわたる愛読者も珍しくない!? スパイアクション『エロイカより愛をこめて』(青池保子)、ダークファンタジー『悪魔の花嫁』(池田悦子 原作/あしべゆうほ 作画)といった作品の遺伝子は今も受け継がれている。

秋田書店


◆「月刊flowers」

前身は「プチフラワー」。2016年、本誌で少女マンガの金字塔『ポーの一族』(萩尾望都)が40年ぶりに復活したことは大事件として報道された。『詩歌川百景』(吉田秋生)、『ミステリと言う勿れ』(田村由美)、『マロニエ王国の七人の騎士』(岩本ナオ)をはじめ、ベテラン連載陣が充実の誌面を支えている。

小学館

2022.11.19(土)
Text=Kozue Aou
Photographs=Atsushi Hashimoto,Wataru Sato,Ichisei Hiramatsu

CREA 2022年秋号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。

この記事の掲載号

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