この記事の連載

実際にこぎん刺しを体験!

 こぎんの歴史を学んだら、いよいよ実践です。

 こぎんと言えば縦長の模様が特徴的ですが、その伝統的な模様にはこぎん用の布が大きく関わっています。縦糸と横糸の織り目の比率の違いにより、縦長の模様が完成するのです。

 今日、こぎん刺しの普及により、弘前市のこぎん専門店を始め、全国各地でこぎん用の布が販売されるようになりました。

 お気に入りの糸を決めたら、こぎん刺しの模様を選びます。今回は福を呼ぶとして人気の「ふくろう」の図柄に挑戦しました。

 こぎん刺しは1・3・5・7……と奇数の目数で構成される模様がほとんどですが、元々は偶数目で構成されていたと言われています。奇数目の模様はもちろん、偶数目の模様も美しい模様が多く、さらに、それぞれの模様が組み合わされた図案まで、多種多様なデザインが存在します。さまざまな図案を見ているとこぎんの高い芸術性に驚かされます。

 最初は目を数えながらたどたどしくこぎんにトライしていきましたが、慣れてくると目の感覚も覚え、スイスイ刺せるように。

 一段一段、糸を通していくごとに模様が出来上がっていく様子は感慨深いものがあります。黙々と手を動かしていると日常の悩みや考え事から解き放たれ、無心になっていきます。

 津軽の人々の知恵と逞しさが感じられるあっという間の2時間でした。

 こちらの佐藤陽子こぎん展示館では古津軽ウィークの期間以外もこぎん刺し見学と体験が可能です。体験だけでなく、オリジナルこぎん糸や体験キットの販売もしているので、手芸に興味がある人は是非訪れてみてください。

ミッションを達成すると「オニー」がもらえます

 古津軽ウィークのミッションを達成すると最後にもらえるのが「オニー」。いくつものミッションを達成して「オニー」を集めることで、津軽にまつわるたくさんの豪華賞品も当たるキャンペーンも実施中です(応募締め切りは10月31日まで)。

 写真の鬼コ缶バッチ&ピンバッチの他、特賞の平川サガリ(ハラミ肉に似たさらにおいしく柔らかい希少部位)や鬼コのフィギュアも。

 津軽の楽しさを堪能すればするほど、古津軽グッズも当たり、楽しめちゃう「古津軽ウィーク」。津軽好きはもちろん、津軽未経験こそ楽しいイベントです。

 目指せ、全ミッションコンプリート!

佐藤陽子こぎん展示館

所在地 青森県弘前市大字真土字東川199-1
問い合わせ 090-1491-4912
開館時間 10:00~16:00(約1~2時間)
料金 見学のみ 500円
   見学と体験 見学料500円+体験料500円~
※2日前まで予約が必要

古津軽ウィーク

開催日時 2022年9月16日(金)~10月23日(日)
開催場所 弘前市、黒石市、平川市、西目屋村、藤崎町、大鰐町、田舎館村、板柳町、鶴田町の各市町村
イベントの詳細やプレゼントキャンペーンの詳細はホームページをご確認ください
https://kotsugaru.com/kotsugaruweek/index.html#campaignSection

次の話を読む弘前の風景が桃色に変わる ピンク色のアート列車が運行 芸術の秋、青森のアートを巡る旅

← この連載をはじめから読む

2022.10.20(木)
文=CREA編集部
撮影=佐藤 亘