暑い夏が過ぎ、気持ちもゆったり。旅をしたい気分が高まってきました。

 紅葉や秋祭り、収穫のよろこびなど、日本にはたくさんの美しい秋の絶景・風物詩があります。

 そんな「秋の絶景」を集めた「いつか行きたい! 『日本にしかない風景』再発見」2021年秋篇に、新たな景色を追加して、2022年版をお届けします。

 四季があり、自然の移ろいを感じられる日本。各エリアの観光の達人が選ぶ、その地に息づく秋の景色をお楽しみください。

・風物詩リスト


◆岩木山の紅葉

 日本百名山のひとつに数えられ、富士山に似ていることから「津軽富士」とも呼ばれる岩木山。津軽平野に裾野を広げるように佇んでおり、標高1,625メートルと青森県内で一番高いため、周辺地域からはどこからでもその姿を眺められます。

 「秋は山肌が美しく色づき、見事なグラデーションに彩られます。特に朝日に照らされ、岩木山がさらに赤く染まる時間帯がおすすめ。弘前市の『野市里』という直売所付近が絶好の撮影スポットです。

 また『野市里』からは真っ赤に染まる街路樹のオオヤマザクラも見られ、色鮮やかな風景を満喫できます」(青森県観光企画課主査の豊川恭加さん)

見ごろの時期:例年9月下旬から10月下旬まで

岩木山の紅葉(いわきさんのこうよう)

所在地 青森県弘前市大字宮地字川添77-4 直売所「野市里」付近
http://www.iwakisan.com/

◆北金ヶ沢の大イチョウ

 北金ヶ沢の大イチョウは、樹齢1,000年以上といわれ、高さ約31メートル、幹周り約22メートルを誇る日本最大級の大イチョウ。深浦町指定の巨樹・古木であり、国指定の天然記念物。

 「幹から垂れ下がっている乳房に似た形をしている気根に触れると、母乳の出がよくなると言い伝えられていることから、『垂乳根の公孫樹(たらちねのいちょう)』とも呼ばれています。

 秋の終わりから冬の初めにかけて黄葉し、その鮮やかな色から『ビッグイエロー』と称され、ライトアップ(2022年度のスケジュール未定)も行われます」(豊川さん)

北金ヶ沢の大イチョウ(きたかねがさわのおおいちょう)

所在地 青森県西津軽郡深浦町北金ケ沢塩見形356
http://fukadoko.jp/spot-4-8/index.html

2022.09.27(火)
文=佐藤由樹