この記事の連載
パンデミックという大禍を経ても、フランスは底力を見せつけ、さらに輝きを増している。2024年のオリンピックを目前にパリでは、たゆたうセーヌ川、時を刻む美しい街並みをステージに、世界中の人々を待ち受けている。
フランスの美食家ブリア・サヴァランが19世紀の名著『美味礼讃』の中で記したアフォリズムが思い起こされる。
美食を思う存分楽しめる、おすすめのホテルを9回に渡りご紹介。
いよいよ始動! プルセル兄弟の次なるステージ
◆Hôtel Richer de Belleval(オテル・リシェ・ドゥ・ベルヴァル)
![ガラス張りで美しい空が仰げる中庭で、カジュアルなビストロを展開。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/1/4/1280wm/img_14c5732bf8bc9c0a6b74e1f566cf711f306883.jpg)
モンペリエ市の遺産である17世紀の建物が昨年美食ホテルとして蘇った。アンリ4世の侍医でもあり植物学者だったリシェ・ドゥ・ベルヴァルの邸宅で、その後市庁舎にもなった。
![プルセル兄弟。東京・丸の内「サンス・エ・サヴール」はオープンから20年となる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/0/c/1280wm/img_0c37345643a755599b31f8615dcb3baf72694.jpg)
さて、モンペリエの料理人といえば双子のプルセル兄弟。「ル・ジャルダン・デ・サンス」は、2008年までミシュランガイドの3ツ星だったが、2016年に閉店。
![繊細かつ大胆な料理は健在。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/9/7/1280wm/img_976dda7fd8238993cc19225208c1215571746.jpg)
それから時を経て、モンペリエの現代美術財団と共同で、新たな挑戦のステージとして選んだのが、この歴史的な建造物。
![ミュージアムも内包する。アメリカのポップアート作家ジム・ダイン氏の巨大作品《天井は踊る》は常設展示。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/3/1280wm/img_330bca4a14c50427ad827cff5fb7e910413312.jpg)
オリジナルの17世紀のフレスコ画が見守るダイニングで、色彩豊かなコンテンポラリー料理をいただけるという、唯一無二の経験を楽しみたい。
![再現したフレスコ画を壁絵にした客室。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/0/1280wm/img_60e97c4d676d6f988f622ef8ea712ed3101264.jpg)
Hôtel Richer de Belleval(オテル・リシェ・ドゥ・ベルヴァル)
所在地 Pl. de la Canourgue, 34000 Montpellier, FRANCE
電話番号 +33 04.99.66.18.18
客室数 20室
料金 1室 220ユーロ~
交通 モンペリエ駅(パリから列車で約210分)から車で約15分
https://www.hotel-richerdebelleval.com/
![](https://crea.ismcdn.jp/common/images/blank.gif)
Column
CREA Traveller
文藝春秋が発行するラグジュアリートラベルマガジン「CREA Traveller」の公式サイト。国内外の憧れのデスティネーションの魅力と、ハイクオリティな旅の情報をお届けします。
2022.11.04(金)
文=伊藤 文
撮影=吉田タイスケ
CREA Traveller 2022 vol.4
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。