僕はお菓子がやめられない人には、「3倍高いものを買って」と言っています。コンビニのチョコは数百円ですが、デパ地下のケーキだと1000円近い。

 高いものを選べば量も頻度も少なくて済むし、材料も上質なものを使っているから安心できる。どうせ食べるなら添加物の少ない本物を食べましょう、ということです。ちなみに僕の選択基準は、今日を逃したら一生食べられないレアなお菓子なら食べる、です(笑)。

野菜はトマトといった栄養価の高い緑黄色野菜をチョイス

―ーたんぱく質、糖質、脂質のバランスに気をつけることはわかったのですが、サラダボウルのような野菜中心の食事はどうですか。

石本 コンビニに売っているレタスに栄養があるかというと、ほとんど入っていない。夜のスーパーで半額になった野菜の煮物にビタミンがあるのかというと、それも疑問。新鮮な旬の野菜以外に関してはかさ増しにしかならないかな。僕は野菜より「納豆」推し。腸内環境を整えてくれる発酵食品はダイエットの強い味方。苦手な人はキムチでもいいですよ。

森 野菜で筋肉はつかないし、栄養的なポテンシャルも低いから難易度の高い食材。選ぶなら人参、かぼちゃ、トマトといった栄養価の高い緑黄色野菜をチョイスして。

代謝が落ちるとじわじわ太る体に

―ー蒸し返すようですが、最近ダイエットに成功した友人が「食事を1日1回にした」と言っていて。食事制限すれば痩せる、という考え方も捨てきれない自分がいます。

石本 「減らす」をベースにすると短期的に効果は出やすいですが、1日1食では必要な栄養も不足するので、老けが加速します。瘦せるというよりやつれた印象になるのはそのせいですね。

 先ほど話したように食べないと代謝は落ちますから、次第に1000キロカロリーしか摂っていなくてもじわじわ太る体になり、さらに瘦せるなら0.5食にしないとダメ?となってしまう。これではジリ貧です。

 「落ちてきた代謝に合わせた食事量にする」って、「収入が低いから安い家賃の家に住む」という発想。

2022.10.07(金)
文=小泉なつみ