山の中で焼かれる“農夫のパン”は、生きる糧になる
◆農家パン 弥栄窯(のうかパン やさかがま)

丹後はどの場所もアクセス便利とはいえないが、なかでも辺境にあるのが「弥栄窯」だ。とはいえ予約客がひっきりなしに訪れるのだから、人気の高さが窺える。

4種類のパンは、どれもフランスの農夫たちによる伝統的な手法によるもの。
国産の有機小麦、粉と水で発酵させた種を使い、自らの手でこね、組み上げた窯に薪をくべて焼き上げる。

そこには手間や時間を省く工程・機械はなく、ただただ自然の恵みを「パン」という命の糧に変えるのが、店主・太田光軌さんの仕事だ。
「弥栄窯」のパンは京丹後市内のお店でも手に入るけれど、ぜひ予約をして、山間にある古民家を訪れ、その空気を感じてほしい。

農家パン 弥栄窯(のうかパン やさかがま)
所在地 京都府京丹後市弥栄町須川3084
電話番号 090-2938-1019
営業時間 土曜(同週の水曜20時までにSNSなどで予約したものをピックアップ)
定休日 日~金曜
https://yasakagama.com/
2022.08.16(火)
Text=Mako Yamato
Photographs=Asami Enomoto、Makoto Ito
Cooperation=Kyoto Tourism Federation
CREA Traveller 2022 vol.3
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。