
なんとなく流行に従えば、キレイに、オシャレに楽しく生きられる。
でも、トレンドをしっかり分析すると、見えなかった法則が見えてきて美容がより面白く、より効率的になるはず。
美容はその奥にある法則を、理解すればするほどキレイになれるのに
トレンドには適当に振り回されるべき――これはファッションにも美容にも言える一つの本質。別に何も考えず、なんとなく流行に押し流されていれば、いつの間にかキレイになれ、オシャレに楽しく生きられるからである。
けれども、今なぜそれが流行となったのか? にはいちいち理由があって、それを知って使うのと知らずに使うのでは大きな差が出てしまう。特に化粧品は、なぜこれが来ているのかを分析し腑に落ちるとさらにいろんな真実が見えてきて、それ自体が効果に直結していくはずなのだ。
例えば最近、日本ではマスカラやアイライン、眉に赤みのニュアンスがトレンド。これは、マスク必須の今、まつ毛や眉毛をモノトーンだけで表現してしまうと、目元のみならず顔印象そのものが暗くなりがちだから。さらに、“黒髪”の人のまつ毛も眉毛も厳密にいうと黒ではないから。絵画でも肌の影は茶色ではなくあずき色やモスグリーンで描かれるように、赤のニュアンスは本来人間が持っているものだから、むしろなじみやすいのだ。
そんなふうにトレンドをしっかりと分析した時、見えなかった法則が見えてきて、美容が面白くなる。闇雲ではない分、無駄も省けてキレイが早い……実はそんなふうに良いことずくめ。トレンド分析も美容のうちなのである。
#1 まさに下克上、プレステージをプチプラが圧倒する?

ベスコスの一般部門で、プチプラの入賞が目立つ。
今年ならフジコの足しパレや、エレガンスのラズルが、アイシャドウという花形分野でプレステージを凌駕する勢い。

プチプラの台頭は数年前から見られたが、プチプラ部門ではなく一般での下克上はやはり事件。
もはや“安価だけど優秀”の但し書きがつかなくなったのだ。

これは“高いものほど良い”という価値観が消え、本当にいい物なら安価なものに買い替えても恥ずかしくない時代の到来を意味している。
かならぼ
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https://kana-labo.com/
資生堂
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エレガンス コスメティックス
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https://www.elegance-cosmetics.com/
2022.06.30(木)
文=齋藤薫
撮影=釜谷洋史
CREA 2022年夏号
※この記事のデータは雑誌発売時のものであり、現在では異なる場合があります。