PMSのせいで、昇進を諦めてしまう女性が多い!?

CREA読者のお悩み ケース4

「上司から、管理職登用試験を勧められたのですが、私は生理前の不調がひどく、今でも自分に鞭打って毎月なんとか限界ギリギリで乗り切っているような状態で……。正直、これ以上、責任の重い仕事に就くのは無理。思う存分仕事ができたら、どんなに楽しいかと思うのですが……」(会社員 37歳)

──こちらは、頑張って長年働き続けている方ですが、昇進のチャンスがせっかくあるのに、最初から諦めているんですね……。

小川先生「仕事が好きで、能力も認められているのに、思う存分仕事ができないのはご本人がいちばんつらいですよね。こういう方にこそ、今は月経をコントロールできる時代であることを知っていただきたいです。たとえば、120日間服用できるタイプの低用量ピルなら、服用している間は月経がこないので、当然、PMSも起こりません」

──PMS重症者の半数が退職を意識したことがあるというデータを見て、PMSが原因の社会的、経済的損失の大きさに驚いています!

PMS重症者の半数は退職を意識。PMSは昇進にも影響!

●PMSの症状による昇進への影響

管理職へ昇進の機会にそれを実際に辞退した人が18%。辞退するか悩んだことがある人も合わせると55%となった。
対象:正規雇用の会社員で管理職に登用される機会があった/PMSの自覚あり&症状が重い285人(全国の正規雇用の会社員20-44歳) 2021年9月 大塚製薬調べ

●PMSの症状による退職

日常生活に支障をきたすほどPMSの症状を感じている女性のうち、「仕事を辞めたことがある」「仕事を辞めようと悩んだことがある」という回答が合わせて58%と、半数を超える結果に! 
対象:正規雇用の会社員で管理職に登用される機会があった/PMSの自覚あり&症状が重い285人(全国の正規雇用の会社員20-44歳) 2021年9月 大塚製薬調べ

小川先生「私の患者さんにも、PMSの自覚はあっても仕事が多忙などの理由から極限まで我慢に我慢を重ね、どうにもならない状態になってから婦人科を初めて受診した、という方が毎年何人もいらっしゃいます」

──極限まで我慢に我慢ですか……。

小川先生「基本的に、PMSの症状は時間が解決してくれるものではないので、月経前に不調が出やすいと気づいた時点で、日常生活を見直したりセルフケアに取り組んだり、あるいは婦人科へ相談に行くといった行動をとっていただきたいのですが……。仕事が忙しいと、そういった余裕がなくなってしまうのもわかりますし、真面目で完璧主義な方ほど仕事最優先で症状をこじらせてしまうんですよね……」

──完全に女性の働き方への足枷にもなっているPMSですが、もしかして、外国と比べて日本の女性のほうが、より大変だったりしますか?

小川先生「日本ではPMSの認知度がまだまだ低いので、PMSで調子が悪い、ということを周囲に理解してもらうのが難しい印象がありますね。アメリカだと、“I’m PMSing(ピーエムエスィング)”と言うだけで周囲に通じますから」

──PMSが動詞になってるんですか! すごい! そのくらい風通しがよければ、職場で必要以上に我慢することもなくなりそうですね。

小川先生「日本人は我慢強いイメージがありますが、実際、全国の女性1000人を対象にPMSの実態と影響を調べたインターネット調査でも、およそ4割がPMSの症状をとにかく我慢しているという結果も出ています。でも、我慢してもつらいだけですし、そのストレスによって重症化することも考えられます」

──我慢することが、結果的に本人にとっても周囲にとっても損失になってしまいますね。

小川先生「PMSはあって当たり前のものではなく、解決に向けたアプローチはいくつもあります。いきなり婦人科を受診して相談するのに抵抗があるならば、先ほども申し上げたように、アロマを使ったり、1日10分だけでも、何もしない時間を意識的に作ることを新しい生活習慣として取り入れてみたり、サプリメントなどを試すなどして、自分に合う解決策を探してみてほしいです」

 第4回は、9月15日頃公開予定です。

●お話を聞いたのは……
東京歯科大学市川総合病院産婦人科准教授
小川真里子先生

福島県立医科大学医学部卒業。慶應義塾大学産婦人科を経て、2007年に東京歯科大学市川総合病院産婦人科助教、11年同講師、16年より現職。日本産科婦人科学会産婦人科専門医、日本心身医学会心身医療専門医、日本女性心身医学認定医などの資格を持ち、PMSや更年期などの診療にあたる。

月経前の心身の不調、「PMS」(月経前症候群)についてもっと知りたい!

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Column

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2022.07.15(金)
文=今富夕起
イラスト=竹井晴日