キャンプを好きになるためのキャンプ場「NONIWA」
「NONIWA」には、メンバーシップ制とギアのフルレンタルといったサービスがある。「NONIWA」を利用するためには、キャンプの基本的なルールやマナー、ギアに関する講習を受けてメンバーとなる必要があるのだ。
「キャンプのやり方に正解はないし、正直誰でも教えることはできます。そのなかで僕たちが大切にしていることは、みんなが安全に気持ちよく楽しむためのルールやマナーを伝えること。自己流だと無自覚で危険なことをしてしまっていたり、他のキャンパーに迷惑をかけてしまうこともありますからね。それに納得いただいた方にメンバーとなってもらうことで、初心者も安心して利用できるキャンプ場になると考えています。
あとはなるべく少ない道具で気軽に行けるキャンプを提案したいなって。はじめは何から揃えていいかわからず、買い物に失敗したという声をよく耳にします。それが原因でキャンプが嫌いにならないよう、シンプルにコンパクトに自然を楽しめる方法を伝えていきたいですね。
ギアもレンタルできるので、使い比べをしてみたり、使ってみたかったものを試してみたりできます。僕ら自身が実際に使っているものをレンタルしているので、使っている人の生の声も聞くことができるから、気軽にホントなんでも聞いてほしいですね」(達也さん)
お客様との距離の近さが最大の魅力
「NONIWA」に来てもっとも驚かされるのは、オーナーとキャンパーの距離感の近さだ。それを可能にしているのが、 “キャンプ民泊”という独自の形態である。
「基本はテントで泊まるけど、トイレ、シャワー、キッチンは家のものが使え、困ったときは24時間オーナーに相談できる。これが私たちの“キャンプ民泊”の考え方です。不衛生なトイレや水回りなどキャンプを始めたい人の不安要素を解決し、一番安心した形でキャンプを楽しんでもらえたら。そうしていろいろ経験を積み重ねて、いろんなキャンプ場に行ってみるとより楽しさが感じられると思うんです」(江梨子さん)
「よくキャンプ民泊ってどういうこと? って聞かれます(笑)。もちろん自宅に泊まることもできますが、お客様との距離の近さ=民泊感だと思っていて。たとえばリピートで来て頂いている子連れのお客様がいますが、テントを設営する間は僕たちが子どもの面倒を見たりします。それって普通のキャンプ場じゃなかなかない交流じゃないですか。お互いの顔が見えているからこそお客様も安心して楽しんでもらえるし、僕たち自身もやりがいを感じますね」(達也さん)
もちろんキャンプ経験者でも、青木夫妻と顔見知りであれば施設の利用は可能。またキャンプ講習だけでなく、ハンモックキャンプや子どもの火育など、月に2回ほどさまざまなテーマでオープンイベントを開催しており、これに参加することでもメンバーになれるので初心者は必見!
アウトドアシーズンは始まったばかり。今年こそキャンプを始めたい人は、まずは「NONIWA」に訪れてみるのはどうだろう。
キャンプ民泊NONIWA
所在地 埼玉県比企郡ときがわ町
キャンプ料金 ソロ 4,000円、デュオ(2人組) 7,000円、ファミリー 8,000円~
https://noniwa.jp/
2022.05.12(木)
文=平野美紀子
撮影=深野未季