「夢枕に立つシーンを普通に大河ドラマで軽くするところが三谷幸喜さんらしい演出だなと思った。劇だともっと面白く感じたと思うけど、ドラマだとこういうのは驚きくらいになってしまうんだなと見ていて思ってしまったので印象に残った」(36・女性)

6位 八重(新垣結衣)

 義時にとって初恋の人でありながら、頼朝の最初の妻となるのが、伊東祐親の娘である八重。時代の動きに翻弄され、息子や父、兄という大切な人を次々に殺される悲劇の美女です。作中では、頼朝と別れた後に、伊豆の武士・江間次郎に嫁ぎますが、江間の死亡。そして、義時と再婚し、のちの第三代執権となる北条泰時(金剛)を生みます。

「過酷な運命を凛と生き抜く姿に感動」(58・女性)

「政子とはまた違った意味で、武家の娘としての悲哀を感じる女性です。あんなに愛した頼朝との子供を実の父親に殺され、その頼朝も別の女性と結婚。自身の次の夫もまた実家の手の者に殺されるというあの時代の女性が背負っていた悲しみを体現した様な女性だからです」(50・女性)

「ガッキーがかわいいし、か弱い悲劇の美女ではなく、めんどくささ満載の逞しく図々しい女性として描かれているのが新しくて良い」(50・女性)

「子供を殺され、粗末な家の家来に嫁がせられ、最後は父親に殺害されそうになるなど、不幸の連続なのに、それでも頼朝のそばにいたいという女心を演じる新垣結衣が良い」(65・男性)

「結婚した新垣さんを見たかったのも、このドラマの注目点の一つだったので。亀の江口さんと双璧の助演となる存在感」(62・男性)

「家族も周囲に対しても、恨んでも恨みきれないことをされたにも関わらず、それでも離れられない切なさが強くて悲しい」(55・女性)

「これまで頼朝に対して思いを寄せているという姿が印象的でした。夫である江間とは最後になり心を通わせる場面があり、江間にとっては最後はよかったのかなと思っています。史実では頼朝が政子と結婚した直後に自害したとの説があるらしいですが、八重は長く生かしてほしいです。できれば、これだけ思いを寄せる義時と一緒になれたらなあと願ってます」(43・女性)

2022.05.15(日)
文=「文春オンライン」特集班