火が通ったら玉ねぎを投入。強火から中火で10〜15分、じっくりときつね色以上のあめ色になるまで炒めます。玉ねぎから水分を飛ばすのが大事です。玉ねぎが炒まったら、トマトを入れて中火で炒めて水分を飛ばします。

 あらかじめ分量を計ったスパイスと塩を投入して、弱火で軽く炒め合わせます。スパイスが全体に混ざり合ったら、スパイスカレー基本の基本「グレイビー」の完成!

 グレイビーに一口大に切った鶏もも肉を入れ色が変わるまで炒めて、ミルで粉末にしたミックスナッツを投入! とろみとコクが出ていっそう美味に! ミルが家にない人は、ジップ袋に入れてワインボトルで砕くなど、工夫して頑張って!

 全体に火が通ったら水と牛乳を入れて蓋をして弱火で10分煮込んで、味を見て物足りなければ塩で調整して遂に完成!!(※画像は西倉新久先生が実際に作られた時の画像です)

 スパイスのいい香りが漂ってきそうでしょう? いい香りなんです! 作ったからこそ伝わる本当の美味しさ! 鼻腔をくすぐるスパイスの香り、鶏肉の食感、コクと旨味の波状攻撃……!

 

特別なことをしない特別なカレー

『ピリピリとビリビリ』には少しだけ頑張れば食卓を豊かにしてくれる、そんなレシピが満載です。

 音楽もスパイスも家族で楽しめばもっと身近な存在に。

 ただスパイスカレーが気軽に作れるようになっても、問題は子どもたち。子ども用のカレーを別で用意するのは正直面倒……。それに張り切って揃えても使いきれそうにないスパイス……。せっかくお店で手に取ったそのスパイス、棚に戻すのはちょっと待った!

 スパイスカレーを自宅で作れば、辛さを足したり抑えたりの調整も簡単なんです。子どもたちや辛いカレーが苦手な人には、ヨーグルトや牛乳を使ってまろやかに。辛いのが好きな人にはレッドチリパウダーで刺激的に。年齢や性別、言葉の壁も飛び越えて多くの人々が音楽を楽しむように、スパイスカレーもその多様性によって子どもから大人までどんな人でも楽しむことができます。

2022.04.23(土)
文=よね