プロデューサーも舌を巻くほど、何でもできる上白石。だが、自ら綴ったエッセイ集『いろいろ』(NHK出版)で1つ苦手なことがあると明かしている。それが「写真撮影」だ。表紙の撮影を担当したカメラマン・山本あゆみ氏が言う。
「それは撮っていても分かります。『私を見て!』と自分の綺麗なところを撮ってほしいと思うタイプではない。でも撮影の合間に、テンションが上がると踊り出す。そんな素の彼女が出ている時こそシャッターチャンスです(笑)」
今回、初代ヒロインとして朝ドラのカメラの前に立ち続けた上白石。安子編にひと区切りがついた際、どんな言葉を口にしたのか。
冒頭の言葉に続けて、前出の堀之内氏が語る。
「『“朝ドラ”ヒロインとして現場に居られるのはこんなに幸せな時間だったのかと初めて知った』と涙ぐみながら挨拶されました。そして最後に『どうか、るいをよろしくお願いします』とおっしゃったんです。最後まで母として、という姿に私たちも泣かされました」
2022.04.09(土)
文=「週刊文春」編集部