大将(愛猫)と暮らして変わった自分がいる
――リフレッシュしたい時にはどんなことをしていますか?
仕事をしている時間がとても幸せなので、リフレッシュする必要がないんですよね。仕事がしたくてたまらなかった時期が長かったから、こうやってお話を聞いていただいているのも嬉しくて仕方ないし。だからすごく良い循環だと思っています。「これは本当にありがたいことなんだ」という気持ちを忘れずにいることは、自分を守ることにも繋がっていると。満足せずに貪欲でいたいですね。
――大将(愛猫)との生活はいかがですか?
確実に責任感は増しました。こうなるとは思っていなかったですね。ライブのMCの内容も変わったんですよ! 人間として自信が出てきたんですよね。誰かの面倒を見るっていうのはすごいことなんだなと。俺は子どももいないし結婚もしてないので、ひとりの時間を生きたいように生きてるんですね(笑)。でも、おこがましいかもしれないですけど、家庭を持つって、こういう感覚に近いのかなって。
起きる時にしんどくても「こいつの飯代を稼ぐか」っていう感覚が芽生えて、「ちゃんとしよ!」って思ったり。あと、前は帰宅した時に小さい声で「ただいま」って言ってたのが、大きな声で言うようになりました(笑)。守らなきゃいけないものがあると守りのスタンスが芽生えるので「そんなのいらない」と思っていたんですけど、大事でしたね。
――来年2月に出るアルバム『東京』の制作中でもあるんですね。
そうなんです。前回出した『アイラヴユー』っていうアルバムが、リスナーとして普通に聴けて、「良い盤だな」って思ったんですけど、そういう感覚になるのは初めてだったんです。
一回味を占めちゃったので、次もそうなるといいなって思っているんですけど、多分そうなる気がしています。
渋谷龍太(しぶや・りゅうた)
1987年5月27日東京生まれ。2005年に結成された4人組のロックバンド、SUPER BEEVERのボーカル。2009年メジャーデビューするも、2011年にレーベルを離れ、インディーズで活動を開始。2018年には日本武道館単独公演を開催し、その後もフェスなどでライブ活動を続ける。2020年1月に行われた東京・国立代々木競技場第一体育館で初のアリーナ単独公演を開催。チケットを即日完売させ話題に。結成15周年を迎えた2020年4月にメジャー再契約を果たす。最新のリリース曲である「名前を呼ぶよ」が映画『東京リベンジャーズ』の主題歌に起用された。2022年2月23日(水)にはフル・アルバム『東京』を発売することが決定。併せて全国ホール・ツアー「SUPER BEAVER『東京』Release Tour 2022 ~ 東京ラクダストーリー ~」の開催も発表と、今最も勢いのあるロックバンド。
『都会のラクダ』
定価 1650円(税込)
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2021.11.27(土)
文=小松香里
写真=鈴木七絵
ヘアメイク=madoka