店名を聞いた時から気になった京都・上京区の「お菓子 つくる」さん。京都市営地下鉄烏丸線・鞍馬口駅から西へ歩くこと約15分。
格子戸の町家が並ぶ京都らしい佇まいの通りにあります。オープンは、2021年6月6日。L字カウンター8席の小さなお店です(新型コロナウイルス感染防止対策のため、席数制限あり)。
おやつの時間は、午後1時から。伺った日のメニューは「パフェ」「フレンチトースト」「プリンクラシック」「こだわりのコーヒーゼリー」。
代金にはドリンク2杯が含まれています。ドリンクは、「つくるのブレンド」コーヒー、紅茶の他、無添加のりんごジュースや自家製ジンジャーエールなど。
デザートを選び、ドリンク2つとその順も決めて注文。その時点から、わくわく!
カウンターの内側のオープンキッチンでご主人・伊藤龍二さんがデザートを作り始め、レストランでのデザートのように、アヴァンデセール(デザートの前の1皿)と1番目のドリンクがサーブされます。
フライパンでバターたっぷりに焼かれるフレンチトースト、パーツを次々に重ねていくパフェ、型から抜いてカラメルソースが流れ落ちるプリン…。目の前で作られていくデザートは、どれもとてもおいしそう。
できあがって自分の前に運ばれてくると感激も倍増。ひと口ずつ大切に味わう至福の時間。さらに、メインのデザートを食べた後にもお楽しみが待っています(それは内緒にしておきましょう)。
「わくわくしながら、おいしいデザートを食べて元気になってほしい! 僕自身が作って楽しいデザートを追求しています」と伊藤さんはにっこり。
製菓専門学校を出て、フレンチとイタリアンのお店で20年以上修業。空間にもドリンクにもこだわって、他にない、店名どおりの「お菓子 つくる」をオープンしたと言います。
サービスとドリンクを担当する奥様・亜衣さんもお菓子が大好きで、ふたりが納得するまで試作を重ねてメニューを決めているのだそう。
パフェは、桃や梨などの果物をまるごと1個使用。果物に手を加えるのはもちろん、焼いたり揚げたりしたパーツにさらに工夫を凝らした複雑な構成。味わいは、まさにレストラン級。
フレンチトーストは定番ですが、使う果物が次々に変わります。夏には桃1個、初秋にはいちじく…。旬のとびきりおいしい果物と味わう、お菓子のお店らしいフレンチトーストです。
フレンチやイタリアンでの経験や技を感じさせるデザートだけでなく、プリンやコーヒーゼリーがあるのがうれしい。
プリンは、堅めで卵の風味が広がり、コク深い苦みのあるカラメルソースが絡んで懐かしい味わい。極上のほっとするおやつです。
2021.10.10(日)
文・撮影=そおだよおこ