橋本 舞台のメイクを落として、エンディングに出る時に、普通にお化粧するじゃないですか。そうすると「え、今から化粧するの? え、なんでするん?」みたいに言われたり、ちょっとネイルしてたら「うわ、そんなんやってる間にボケ考えろや」とか。そういうことは言われてきました。そういう自分はめっちゃ前髪気にしてるのに。
中野 「ネイルする暇あったらネタ考えろや」って言いながら、自分は鏡の前でメッチャ前髪ちねってるんですよ。一緒じゃん、と思って。
——お二人のコントに出てきそうですね(笑)。
中野 昨日ちょうどそういうコントしました(笑) 。
——それはクリエイターの特権かもしれない。腹立ったことを作品にしてしまう。
中野 そういうことは時々します。ただだんだん全くそういう意図もないところまで全部皮肉ってるって思われるようになってきて。モノマネやると全部悪意があるって取られるようになっちゃった(笑)。
橋本 そうですね。普通にその人が好きで見てたから「こういう口癖あるな」とか「こういう表情するんだな」って気付いたのに、全部悪意から入ってるみたいに思われる。困っちゃうよね(笑)。
中野 似顔絵もちょっと特徴的に描かないと成立しないのにね。もちろん自分たちが悪いところもあるんですけど、そういうのが「とがってる」って見られちゃってる。
同期・ウエストランド井口の“嫉妬”
——お二人は、細貝さんと朱美ちゃんのテレビでのブレイクを今どんな風に思ってらっしゃいますか。
中野 あの時のことは、本当によく覚えてなくて。自分たちはあんなことになると全く思ってなかった。だから、結構他人事みたいな感じなんです。でも、あれがなかったら、たぶん今私たちのやってることはもっと理解されてないと思うので、すごくありがたかったですね。
橋本 私も、ありがたいし、楽しかった。ミーハーなんですけど、いろんな芸能人に会えて嬉しかった(笑)。
——嫉妬されたりは?
2021.08.19(木)
文=西澤千央
写真=鈴木七絵/文藝春秋