こんにちは、新人美容研究家のにらさわあきこです。
今まであまり気にしたことがなかったけれど、実は私たちの健康はもちろん、美容も下支えしてくれていた肝臓について見直してみる2回目です。前回は、肝臓が代謝や解毒を司っていると教わりました。今回は、血液検査の見方や食事のポイント、サプリなどについて教わります。
» 第1回 肝臓は美を司る栄養のキーマン
» 第2回 肝臓のよい食事とサプリ
» 第3回 中医学における肝とは?
» 第4回 肝を守る生活と漢方薬
●血液検査で肝臓の働きをチェック
今回も、前回に引き続き、東海大学医学部付属東京病院健診センターにお邪魔しています。
【取材協力先】
東海大学医学部付属東京病院健診センター
http://tokai-anti-aging.com/
まずは血液検査で肝臓の状態をチェックする方法から教えていただきましょう。
教えてくれたのは、東海大学医学部付属東京病院健診センターの山田千積先生です。
●チェックしたい血液検査の項目
「肝臓の働きをみるためにチェックしたい血液検査の項目は、『アルブミン(ALB)』と『AST(エーエスティー)またはGOT(ジーオーティー)』、『ALT(エーエルティー)またはGPT(ジーピーティー)』、そして『y-GT(ガンマ・グルタミル・トランスペプチダーゼ、またはガンマジーティー)』の4つです」(山田先生、以下同)
すべて、今までノーチェックだった項目です。
γ(ガンマ)という言葉だけかろうじて知ってはいましたが、具体的な意味合いを考えたこともありませんでした。それぞれ、どんなものなのでしょうか。
「まず、アルブミン(ALB)は肝臓で作られるタンパク質で血液中のタンパク質の半分以上を占めています。肝臓だけで作られるもので、肝臓の機能が低下すると値が下がってきます。
ALT(GPT)とAST(GOT)は肝細胞内にある酵素です。肝細胞が壊されると血液中に出てくるため値が高くなり、高値だと肝臓に障害があるとわかります。
この中で、脂肪肝に関係するのは、ALT(GPT)です。この値が高い場合には、脂肪肝の疑いがあります。
また、最後のγ-GTPは肝臓内で作られる酵素で、こちらも脂肪肝がある時に高くなります。ただし、こちらの脂肪肝は飲酒由来を第一に疑います」
なるほど、私はお酒を飲まないので、ALT(GPT)をしっかりチェックしたほうが良さそうです。
「検査用紙には、結果だけでなく基準値も書かれているので、照らし合わせるといいでしょう」
なお、私も担当編集さんも過去の検査結果についてはすべて基準値内だったので、問題ないとのことでした。が、気にしているのは自粛生活で脂肪を蓄えた「今」の状態。なので、折を見てまたしっかりと検査しようと思いました。
2021.05.30(日)
文=にらさわあきこ
写真=松本輝一