ふたりの外国人が造る本格的な地ビール「KOBOブルーパブ」

 廻船問屋の米蔵として使われていた天井の高い大きな土蔵。「KOBOブルーパブ」の中に入ると他の東岩瀬のお店とは少し違う雰囲気だ。天井の高さのせいだけではない。カウンター越しに笑顔で迎えてくれたのは、スロバキア出身のボリス・プリエソルさん。富山で出逢ったチェコ出身のビール醸造家ジリ・コティネックさん(愛称コチャスさん)とともに地ビールを造り、土蔵でパブを営業しているのだ。

 チェコの専門学校で醸造を学んだコチャスさんは、10年間クラフトビール醸造に関わった後、2005年に来日。石川県の「日本海倶楽部」で数多くの受賞歴を重ねながらビールを造り、いつか日本で自分のブルワリーを造りたいと夢見ていた。

 そして、2007年、コチャスさんは富山県内のイベントでボリスさんと知り合った。意気投合したふたりは、10年後の2017年に、同じ富山市内の下新町に「KOBOブルワリー」を立ち上げた。ブルワリーの名前は、ふたりの名前の頭文字から「KOBO」と名づけた。2020年、東岩瀬町に「KOBOブルーパブ」をオープンさせ、9月に初めてのビールを仕込んだ。コチャスさんの来日から15年、ついに夢が現実のものとなったのだ。

 定番のビールは3種類。プレミアントホップが香って飲みやすいレミアントピルスナー、深い苦みに麦の香りが広がる3Aラガー、2種類のホップの苦みと柑橘系の香りでバランスがいいペールエールだ。そのほか、夏みかんやレモンを使ったピルスナー、レッドエールやダークラガーなど、様々なビールを楽しむことができる。

 ビールとともにいただきたいのは手作りソーセージ。特に、ボリスさんの故郷スロバキアスタイルのオリジナルレシピで、地元富山市のハム・ソーセージ専門店「メツゲライ・イケダ」が作った、クロバッサソーセージはビールにぴったりだ。

 定番ビールは、お店で500ミリリットル瓶入りで購入できるが、「KOBOブルワリー」のホームページから通信販売で、500ミリリットル瓶、10リットル樽、20リットル樽で購入することもできる。

KOBO Brew Pub(KOBO ブルーパブ)

所在地 富山市東岩瀬町107-2
電話 080-3047-9916
https://www.facebook.com/kobobrewpub/(KOBOブルーパブ)
https://www.kobobrewery.jp/(KOBOブルワリー)

【取材協力】
富山県観光・交通振興局 観光振興室
公益社団法人 とやま観光推進機構

https://www.info-toyama.com/

たかせ藍沙(たかせ あいしゃ)

トラベル&スパジャーナリスト。渡航約160回超・70カ国超、海外スパ取材約300軒超、ホテル取材2000軒超、ダイビング歴約800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。主な著書は『ファーストクラスで世界一周』(ブックマン社)、『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、『 LOVE! ROSE 薔薇のチカラでもっとキレイになる!』(宝島社)。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい 世界の楽園リゾート』『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』(ともにPHP研究所)。
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CREA WEB連載「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周