ふたりの外国人が造る本格的な地ビール「KOBOブルーパブ」
![エントランスは木造の塀に囲まれた門を抜ける。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/3/b/-/img_3b67f14b28bf58e519f6ae8eeca73f1b146667.jpg)
廻船問屋の米蔵として使われていた天井の高い大きな土蔵。「KOBOブルーパブ」の中に入ると他の東岩瀬のお店とは少し違う雰囲気だ。天井の高さのせいだけではない。カウンター越しに笑顔で迎えてくれたのは、スロバキア出身のボリス・プリエソルさん。富山で出逢ったチェコ出身のビール醸造家ジリ・コティネックさん(愛称コチャスさん)とともに地ビールを造り、土蔵でパブを営業しているのだ。
![「KOBOブルーパブ」の建物は、もともと江戸後期から北前船主・廻船問屋として成功した馬場家の米倉として使われていたもの。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/a/0/-/img_a085fdb3f4001449d1614549d7bfd4b0123539.jpg)
チェコの専門学校で醸造を学んだコチャスさんは、10年間クラフトビール醸造に関わった後、2005年に来日。石川県の「日本海倶楽部」で数多くの受賞歴を重ねながらビールを造り、いつか日本で自分のブルワリーを造りたいと夢見ていた。
![左がチェコ出身の醸造家のコチャスさん、右はスロバキア出身のボリスさん。ビール好きが意気投合した。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/e/6/-/img_e668dd65507b752b2080c35684c2b3a597064.jpg)
そして、2007年、コチャスさんは富山県内のイベントでボリスさんと知り合った。意気投合したふたりは、10年後の2017年に、同じ富山市内の下新町に「KOBOブルワリー」を立ち上げた。ブルワリーの名前は、ふたりの名前の頭文字から「KOBO」と名づけた。2020年、東岩瀬町に「KOBOブルーパブ」をオープンさせ、9月に初めてのビールを仕込んだ。コチャスさんの来日から15年、ついに夢が現実のものとなったのだ。
![壁に沿って大きなテーブルが並び、その中央ではビールが造られている。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/7/1/-/img_71172be2a401cf94e5af40c3b3629e1a164265.jpg)
![ガラス越しに醸造タンクを見学することができる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/5/f/-/img_5f54b0101df83ea7082d30a962d4d754153244.jpg)
定番のビールは3種類。プレミアントホップが香って飲みやすいレミアントピルスナー、深い苦みに麦の香りが広がる3Aラガー、2種類のホップの苦みと柑橘系の香りでバランスがいいペールエールだ。そのほか、夏みかんやレモンを使ったピルスナー、レッドエールやダークラガーなど、様々なビールを楽しむことができる。
![カウンターとその周りの壁のイラストは、地元在住のフランス人アーティストが描いたもの。描かれているのは地元の皆さん。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/8/-/img_f887f57287745dedc0c6eae99a2ef745180454.jpg)
![中央でビールグラスを持っているのは、「満寿泉」の桝田酒造店の桝田社長だ。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/f/7/-/img_f7fc126e15df067e012f800c0a7b1e59337859.jpg)
ビールとともにいただきたいのは手作りソーセージ。特に、ボリスさんの故郷スロバキアスタイルのオリジナルレシピで、地元富山市のハム・ソーセージ専門店「メツゲライ・イケダ」が作った、クロバッサソーセージはビールにぴったりだ。
![小ぶりのグラスで4種類のビールを楽しめるテイスティングセットは1,200円。自家製ソーセージもいただくことができる。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/d/5/-/img_d5595314149b7d65dbb588b6aa973c51106565.jpg)
定番ビールは、お店で500ミリリットル瓶入りで購入できるが、「KOBOブルワリー」のホームページから通信販売で、500ミリリットル瓶、10リットル樽、20リットル樽で購入することもできる。
![ボリスさんの奥さまが一緒にカウンターに立つこともある。](https://crea.ismcdn.jp/mwimgs/6/9/-/img_69b8f8d622759472233788122f9fae8291857.jpg)
KOBO Brew Pub(KOBO ブルーパブ)
所在地 富山市東岩瀬町107-2
電話 080-3047-9916
https://www.facebook.com/kobobrewpub/(KOBOブルーパブ)
https://www.kobobrewery.jp/(KOBOブルワリー)
【取材協力】
富山県観光・交通振興局 観光振興室
公益社団法人 とやま観光推進機構
たかせ藍沙(たかせ あいしゃ)
トラベル&スパジャーナリスト。渡航約160回超・70カ国超、海外スパ取材約300軒超、ホテル取材2000軒超、ダイビング歴約800本超。日々楽しい旅の提案を発信中。主な著書は『ファーストクラスで世界一周』(ブックマン社)、『美食と雑貨と美肌の王国 魅惑のモロッコ』(ダイヤモンド社)、『 LOVE! ROSE 薔薇のチカラでもっとキレイになる!』(宝島社)。楽園写真家・三好和義氏と共著の『死ぬまでに絶対行きたい 世界の楽園リゾート』『地球の奇跡、大自然の宝石に逢いに… 青の楽園へ』(ともにPHP研究所)。
Twitter @aisha_t
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CREA WEB連載「たかせ藍沙のファーストクラスで世界一周」
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2021.02.17(水)
文・撮影=たかせ藍沙