新しい環境にふさわしいOSに意識をアップグレードする
昭和の末に登場した、大きな大きな携帯電話がスマートフォンへと進化したように、そしてレコードが、CD、ダウンロード、ストリーミングへと変容を遂げたように、今後、水瓶座のキーワードでもある“IT”はいっそうの進歩をとげるでしょう。
そして、今回「地の時代」から「風の時代」への移行で生じるパラダイムシフトは、「物質的価値」から「精神的価値」へ、というのがポイントです。
ものから、こころへ。ZOOMなどビデオ会議ツールが、打ち合わせという概念を変えたように、コロナ禍で私たちの生活様式が一気に変わったように、今回、水瓶座0度で起きるグレート・コンジャンクションもまた、「思いや考え方が変わるスピード感」を象徴するものとなるでしょう。
今年9月、米アカデミー賞の主催団体から作品賞に関する新基準が発表されました。
2024年から、役の主要ポストに白人以外の民族を、制作陣の主要ポストに女性やLGBTQ+、障がい者を起用することなど、新設された4つの基準のうち、2つを満たさなければ作品賞の対象外となる、というものです。
これに関しては、現在否定論者も多いようですし、一見、性急な決定に聞こえますが、来年には「そんなの当たり前。基準にするまでもない」という状態になっているはず。
日本の芸能界にはびこる忖度もまた、一掃されるでしょうし、何より、形式主義の象徴でもあった押印を廃止する動きからは、すでに「風の時代」は始まりつつあることを実感できます。
水瓶座は、めざす理想の実現のために改革を惜しまない、そんな性質を持つ星座です。よりよい社会、より大きな共感。ものや金を第一とする物質主義から解放され、従来の価値観を越える新しい意識の獲得をめざします。
改革の息吹に鈍感な人は、自分を取り巻く社会の様相がガラッと変わったときに、取り残されてしまいます。
だからこそ、新しい環境に備えて、自分自身のOSをアップグレードしておきましょう。難しいことはありません。意識革命ですから、新しいOSに変えるぞ、というあなたの気持ちひとつで事足ります。
今回の変化は、200年に一度というタイミングなので、一部更新のアップデートというイメージでなく、プログラム自体が変わるアップグレード、バージョンアップに近い、と心しておいて。
自分というコンピュータがアップグレード後の動作要件に満たしていない、なんてことが起きては困ります。
新しいOSの言語には、「差別」「不平等」「建前」「それは無理」「仕方ない」は、ないのです。
2020.11.14(土)
文=村上さなえ