創業30年お客さんが絶えない名店

  お菓子好きが愛して止まない阪神間のお店のひとつ「ダニエル」は、今年で創業30年。近年は、ドライフルーツ入りの濃厚なチョコレートケーキ「うなぎの寝床」や、小さくて色々な味のカヌレが人気を集めています。本店の2階にある厨房では、毎日たくさんの職人がお菓子を丁寧に手作りしており、1階のお店には、あいかわらずお客さまが絶えません。

 「ダニエル」は、1990年、神戸・御影の山手幹線沿いにオープンしてすぐに人気店となり、ずっと行列が絶えないお店でした。今はない「御影高杉」「アラン・カスケビッチ」「アンリ・シャルパンティエ御影店」などを合わせ、御影はケーキの聖地だったのです。

 ダニエル御影店は2016年に閉店しましたが、現在、同じ山手幹線沿いの芦屋市南三条南町に本店があり、芦屋川沿いの松ノ内町にイートインできる「テラス ダニエル」、大阪駅すぐに「ダニエル ルクア店」があります。

 まずは、「ダニエル」のケーキをご紹介しましょう。

 定番のひとつが、季節の果物を使ったタルト。

 「いちじくのタルト」は、パリパリ、サクサクのパイに、ジューシーないちじくをたっぷり盛ってあります。中のなめらかなクリームと口の中でひとつになって、なんとも贅沢な味わい。

 「小夏のタルト」は、高知県産のみずみずしい小夏が山盛り。爽やかなおいしさです。

 夏は、マンゴー、巨峰、桃、黄桃……。秋には、洋梨や蒸し栗……。初夏に一瞬だけ登場するさくらんぼなど、毎年、好きなタルトが登場するのを楽しみにしているお客様も多いそう。

 フルーツとスポンジ生地、生クリームの極上の組み合わせのショーフロアやショートケーキも、人気の高い商品です。

 そして、ダニエルのファンが絶賛するのが、その名も「ダニエル」と「モンブラン」。

 アーモンドのスポンジ・ジョコンドとチョコレート、バタークリームを何層にも重ねた「ダニエル」は、ほのかにラム酒が香る大人のお菓子。コーヒーはもちろん、お酒と楽しむのも素敵。

 「モンブランジャポネ」は、サクサクのパイ生地にチョコレートのアクセント。軽やかなクリームと蒸し栗の風味が広がるエレガントな逸品です。モンブランはもう1種類あるので、食べ比べるのも楽しい。

 どれも甘さ控え目で、びっくりするほど口溶けが良く、エレガントな味わい。食べた後の満足度が大きいのに、またすぐ食べたくなってしまうのです。

 本店で、生ケーキをあれこれ選ぶのは、ケーキ好きの大きな喜び。ぜひ、早い時間にお出かけください。

「スタートはホテルのフレンチレストラン。料理人を目指していたんです」と、1960年生まれのオーナーシェフ・中村道彦さん。フランス人シェフの監修のもと、フルーツのサラダやデザートを担当したと言います。

 そんな経験から、中村さんは独自のケーキを創作。たとえば、桃のコンポートを丸ごとフィルムで包んでソースを添えたコース料理のデザートのようなケーキ、注文されてから組み立てるミルフィーユなど、他にないケーキが「ダニエル」の店に次々に並んだのです。

 そして、お取り寄せ情報。

 食べやすいプティサイズのカヌレ。定番のプレーン、ショコラ、抹茶を含め、常時8種類。定番以外は季節で替わり、夏は、シトロン、マンゴー、ココナッツなど。色々な味が楽しめるのも魅力です。

 注文はオンラインショップで。火~土曜日、9時30分~12時の受け付けで、商品がなくなり次第終了。

 カヌレは各店でも販売されますが、人気商品のため、すぐに売り切れます。

 最後にこっそり、おまけ情報。本店では「カヌレのラスク」も販売。形がかわいくて、味も色々。ちょこっとつまむおやつにぴったりですよ。

ダニエル本店

所在地 兵庫県芦屋市三条南町5-1
電話番号 0797-35-4333
http://unaginonedoko.com

お取り寄せは
https://daniel-onlineshop.net
※火~土曜、9:30~12:00

Column

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生まれも育ちも神戸の生粋の神戸っ子で、長年の関西での取材経験からおいしいお店を知り尽くしている、ライターのそおだよおこさんが、関西の「今、食べてほしい!」というおやつを紹介します。

2020.07.12(日)
文=そおだよおこ